2013年8月31日土曜日

キツネノカミソリの実


先日、移植したコブシの根元に見つけたキツネノカミソリに、実が生りました。 


三つの袋から五つの袋まで、一つの形にはとらわれていないようです。


キツネノカミソリが生えてきた場所は、まだ庭をきちんとつくっていない頃、工事車両などがコブシの足元を踏み固めないようにリュウノヒゲを周りに植えたところです。


今では繁茂しているリュウノヒゲをかいくぐって、種が地面まで届き、株が増えるでしょうか。





2013年8月29日木曜日

ソマリアの棘

三十年前に仕事仲間だったSさんが、家族で遊びに来てくれました。ついこの前までペシャワールにいて、十一月からまた、パキスタンのイスラマバードに赴任するそうで、束の間の日本の休暇を楽しんでいました。

外国生活の長いSさん、六歳児の娘にサンダルをはかせながら、「ここは日本なのに、つい、スニーカーを履くときは『中をよく見て』、サンダル履くときは『裏をよく見て』、と言いたくなるんだよね」

わかるわかる、スニーカーをそのまま履くと、中にサソリがいたりして、大変なことになるのです。
「でも、サンダルの裏って何?」
「あぁ、タマリスクの棘が刺さっていないか、裏返して見て、さらにサンダル曲げてみてから履かなきゃ、刺がさったら飛びあがっちゃうからね」
Sさんは、ソマリアには合計で5年もいました。ソマリアは半砂漠、枯れたようなとげとげの灌木が、あちこちに生えています。

私はソマリアにはたった一週間しか行ったことがありませんが、超ラッキー、その間に雨が降ったのです。ソマリアで雨が降るのは、一年に一度か二度です。
首都モガディシュから北の町ルークに行く時は、あたりに生えている灌木は土埃に汚れていて、とても生きている植物とも思えませんでした。
ところが帰り道、たった一度の雨でどの灌木も生き返り、芽吹き、どこもかしこも、緑みどりになっていたのです。


シャーレに入れているソマリアの棘」を取り出してきました。
あまりにも見事だったから採ってきた棘は、当時は確か薄緑色だったと思いますが、23年も経って、すっかり貫禄のある色になっています。
一本の棘の長さは95ミリ、棘の中は空洞で軽く、固くて頑丈です。


ソマリアに生える灌木たちは、一年にたった一度か二度の雨を待ち、雨が来ると一晩で葉をつけて栄養分をつくり、貴重な葉が山羊などに食べられてしまわないように棘で身を守って、半砂漠を生き抜きます。

Sさんは、この棘をタマリスクと呼びます。
ソマリアには確かにタマリスクも生えていたようでしたが、この棘はタマリスクの棘ではなくて、ネットで見つけたマメ科の木の棘ではないかと、私は思っています。


「自動車のタイヤが、毎日十個くらいパンクしていて、朝一番の仕事はタイヤの取り換えや修理だったなぁ。直しても直してもパンクするから、しまいには事務所の中に修理工場をつくっちゃって、やっとなんとかなったよ」
そう、ソマリアではどこをどう走っても棘がタイやに突き刺さり、パンクするのです。

「ソマリアで、サソリに刺されたことあった?」
「二回かな。一回は寝袋の中にいたの」
「ぎゃぁ、最悪ね。もう一回は?」
「盛ってある果物取ろうと手を伸ばしたら、いきなり刺された。もう電気が走るようだったよ」
「それって、大きいサソリ、小さいサソリ?」
「もちろん大きいサソリさ。小さいサソリには数限りなく刺されたよ」
やれやれ、半砂漠の生活は、限りなくワイルドです。




2013年8月28日水曜日

ソムタム・トゥア


農産物の直売所で、三尺ささげを見つけました。

タイでは、三尺ささげは生で食べます。というか、火を通しては食べません。
箸休めに、長いままぽりぽりかじるのが一般的ですが、ソムタムにすると美味。パパヤのソムタムはあっても、三尺ささげのソムタムはレストランでは見かけない、家庭の味です。

日本の三尺ささげはタイのものよりちょっと堅めですが、それでも見つけると、たいていソムタムをつくってみます。


三尺ささげはぽきぽき折り、トマトは適当に切ります。
干しエビはそのままか、少量の水に浸して柔らかくしておき、生ピーナツはほうろくで炒って、皮を吹き飛ばし、叩いてつぶしておきます。


クロック(つぶし鉢)にニンニクと生トウガラシを入れて叩きます。


唐辛子は、冷凍で常備しているタイのトウガラシ、プリッキーヌーで、いつもは二つ入れますが、材料が少なめなので、一つです。


エビを入れて叩き、三尺ささげも入れて、柔らかくなるようよく叩きます。
ナムプラーと、レモン汁、砂糖少々で味つけをして、


トマトを入れて軽く叩いて、匙でよく混ぜ出来上がりです。
ちょっとトマトが多すぎたでしょうか。


ピーナツも多すぎましたが、構わず使いました。
本当は、トマトがほんの一つか二つのものですが、これはこれで楽しめるというか、タイ料理がどんどん変形しています。

今度は、シマウリで試してみよーっと。



2013年8月27日火曜日

間近で見ました


久しぶりに行った、ひたちなかの一乗院に、蓮池がありました。
背丈より高く、花が咲いています。


お寺に蓮池。よく似合います。


花もきれいだけれど、実も気になります。


おいしそう!
カンボジアでは蓮の種は生で食べます。ヴェトナムには蓮の種の納豆があるし...。


でもまさか、いただくわけにはいきませんでした。
「蓮の実って、スカーフを巻いていたっけ?」
どの実も、首に素敵なスカーフをたなびかせていました。



2013年8月26日月曜日

おもしろ葉っぱ


益子の藍染め屋さんの庭先に生えていた植物です。
「あれっ、虫が葉を食べたの?」
いえいえ、そうじゃないみたい。


他の株も葉も、みんな素敵にくびれていました。


もっと見ていたら、ポインセチアのような花が咲いているものもありました。
でも、ポインセチアの葉とは違います。

その昔、タイ北部チェンライ県の田舎道を歩いているとき、ポインセチアが雑草として生えていたのでびっくりしたことがありました。
そのときのポインセチアは、丈が1メートル以上ある、とっても背の高い草でした。
近くに湯気が上っている川を見つけました。浅い川だったので、服のまま入って腰を降ろしたらいい気持、ちょっと温まったら、川の水が流れてくる方に身体をずらして冷やして、とても贅沢な経験でした。
その川は、メコン川の支流の支流で、澄み切ったきれいな水が流れていました。


2013年8月24日土曜日

瓜づくし

有機農家のKさんは、古い友人の成田のこいずみさんのところで研修したあと、ここ八郷で就農しました。
ご夫婦とも、もともとは有機野菜の流通にかかわっていた方で、その過程でこいずみさんの生き方を知り、自分でも食べるものをつくろうと決心して、お百姓さんになりました。
今は母屋、納屋、煙草乾燥小屋と広い庭のある、素敵に古い農家を借りていますが、ゆくゆくは、山の中に自分の家を建てる予定で、着々と準備を進めています。

Kさんご夫妻は、他の八郷に定住した有機農業の方たちと同じように、都会のサラリーマン家庭で育った人たちですが、さすがこいずみさんの研修生をしていただけあって、年間百種類以上の野菜を育てている、文字通りのお百姓さんです。

さて、先日、Kさんご夫婦とIさんご一家とご飯を食べていた時、たまたま南インドの話になり、オーロビルの話になりました。
オーロビルはポンティチェリの近くの村で、疲弊して見捨てられた土地を手に入れ、生態系を取り戻しながら生きていこうという運動家たちが、世界中から集まっているところで、バナラシやブッダガヤのように、日本人に知られた場所ではありません。
ところが、Kさんは世界を放浪していた時オーロビルに行ったことがあり、Iさんも世界を放浪していた時、数ヶ月滞在していたそうでした。私も二週間ほど行ったことがありますが、生まれて数ヶ月のシャントヌと初めて出会ったのもオーロビルでした。
子どもも含めて九人で集まって、その中に、オーロビルに行ったことのある者が四人もいたなんて、ちょっとおもしろいことではありませんか。


そのKさんに、シマウリ、ナス、トマトなどいただきました。
シマウリは、塩でもんで食べるだけでなく、スープに入れても美味です。


それと、ナシウリをたくさんいただきました。
梨の形の瓜だからナシウリだと思いますが、初見です。
ちょっと見には、見慣れたマクワウリより色が悪く、おいしそうに見えませんが、食べてみるとマクワウリより当たり外れがなくて、とても甘くておいしい瓜でした。


話が変わって、家の北側の笹を植えてあるところです。
手前のコクマザサは思ったようにきれいにはびこらないので、全部抜き取って、その向こう側のオカメザサに植え替えようと、抜き取っていた五月に体調を崩して、中途で投げ出したまま、早三ヶ月以上経ちました。もうめちゃくちゃな状態です。
コクマザサの上には雑草が生い茂り、オカメザサは刈り込みしていないので、丈が伸びて繁茂しています。


その、コクマザサの上をわがもの顔にのたうちまわっているのがスズメウリです。


すべすべした葉。


繊細な蔓。


朝は湿気が多いからか、光が足りないからか咲いていなかった花が、


だんだん開いてきました。


スズメウリ畑にするのもいいけれど、期待すると思うようにいかないのが、植物たちです。


とにかく、脇の通路は通れるようにしたいものですが、こうなったらどこから手をつけたらいいやら。
まあ、スズメウリの実を楽しんでから手をつけましょう。


2013年8月22日木曜日

留まりやすいのよね


夜半の雨があがった朝、食卓の窓の外を見ると、カツラの葉っぱという葉っぱの上に、水滴が留まっています。


木全体がきらきらしてきれい。
でも、トチの木の葉にも、ヤマボウシの葉にも、他の木には水滴が留まっていません。

「他にも、水滴の留まっている葉っぱがあるかな?」


ホオノキの苗には、若い葉っぱだけに水滴が留まっています。
そして草ではメヒシバ。水滴が留まっていて、足元を濡らしてくれます。





2013年8月21日水曜日

繁殖力旺盛なタマネギモドキ

花が咲いた後、タマネギモドキが何だか元気がありません。


植え替え時かなと思って抜いてみると、根がびっしりでした。
これじゃあ、弱るのも無理ありません。


根をほぐしてみると、土の上からは見えないところに、びっしりと子タマネギモドキがくっついています。
これまで、見えるところにあった子タマネギモドキは、関心を示した人にどんどん差し上げていました。もう二十個くらいは採ったでしょうか。


まさか見えないところに、びっしりと、まるでネックレスのように子タマネギモドキがついているとは、思ってもみませんでした。


薄皮の下にできていた子タマネギモドキを含めると、約三十個の子タマネギモドキです。


根をほぐしてみたら、こんなに長くてしっかりしていました。
いったい、どんな土壌条件のところに生えている植物なのでしょう?あまり水やりしていませんが、乾燥地帯ではないことは確かでしょうか?


いくらなんでも、元の植木鉢は小さすぎると、大きめの鉢に植え替えてやりました。
数日経って心なしか、元気を取り戻しているようです。


そして、元気そうな子タマネギモドキも植えてやりました。
もとのkuskusさんの植木鉢には、試しに二粒植えてみました。


ところで、植えられなかった子タマネギモドキはどうしましょう?
もう植木鉢はないし、こんなに増えても、困るような、放っておくとかわいそうなような.....。



2013年8月20日火曜日

ホオノキの実


ホオノキのそばを通ると、ときおり鳥があわてて逃げていきます。
実をつつきにきているようです。


おいしい実。ついばんでいても安全な場所に木が生えている実。安心な時間。
鳥はいろいろなことを考えながら、木の実をついばむようです。


それにしてもまだ植えて十年もたっていないホオノキやヤマボウシは、見事に鳥を養っています。




2013年8月19日月曜日

舟ができてきた

  アオギリの舟ができはじめています。


でも、全体としては、まだまだ。


今年は鈴生りの地域も多いらしいけれど、このあたりは、昨年よりはましといったところでしょうか。
昨年は本当に不作でした。


よかった、よかった。