友人、松井奈穂さんの絵を見に、南房総の千倉に行ってきました。
前々から行ってみたかった南房総、浜辺を歩くのを楽しみにしていましたが、全然それどころではありませんでした。時間が足りないのです。
茨城県と千葉県は隣り合っているのに、なんて遠いんでしょう!
最初成田を通って行くつもりでしたが、それでは時間がかかり過ぎると、東京周りで行くことにしました。
ところが、お盆明けだからかどうか、高速道路はどこも大渋滞、ちっとも進みません。
レインボーブリッジを抜けて、神奈川の川崎から千葉の木更津まで、一部海底トンネルを通るアクアラインにたどりつくまでに、3時間もかかってしまいました。
やれやれ。
結局目的地までは、4時間半以上かかったでしょうか、とても浜辺を歩くどころではありませんでした。
奈穂さんの絵です。
どれも明るくて、ダイナミックでした。
さて、画廊Schiele(シーレ)の喫茶室の床には、ヒトデ模様の大皿に、ナミマガシワがたっぷり、たぶん200個ぐらい入っていました。
私は、小さいころから親しんだからか、貝の中ではナミマガシワが一番好きです。
「これ、千倉の海で拾ったんですか?」
「あっ、これはもらったものだけど、ここでも拾えるんじゃないかな」
涎が出ます。
「このサンゴはここのものじゃないでしょう?」
小さなサンゴに目をとめて聞いてみました。茨城の海では拾えません。
「サンゴ、いっぱい拾えるわよ」
「サンゴ礁もあるってこと?」
「そう、あるみたい」
千葉にサンゴ礁があるなんて、知りませんでした。
「これも持って行って」
大きなサンゴも持って来てくれました。
本当は、サンゴより、たった一枚でもナミマガシワの欲しい私ですが。
「タコノマクラも持ってって」
「一つでいいです」
「いいのよ、200くらいあるの。全部持って行って」
「どれも欠けているけれど、カシパンも持って行って」
「この貝って、いろいろ種類があるらしいわね。持って行って」
というわけで、浜辺に行かないのに、こんなにたくさんいただいてしまいました。どれも、千倉の海で拾ったものだそうです。
でも、一枚でいいからナミマガシワが欲しかったなぁ。
だって、大きくて欠けていない、とっても立派なナミマガシワばかりでしたから。
帰り道、外房を小湊の誕生寺まで行きたかったので、海で遊んでいる時間がありません。
それでも、海沿いの道を走っていたので、ちょっとだけ海をのぞいてみました。
「うっ、デイゴの木がある!」
山にはマテバシイをはじめとする照葉樹林ばかりで、植生は茨城と全然違って、南国そのものです。
こちらは、遊泳禁止の浜から千倉の方を眺めたところ、
そして、鴨川の方を眺めたところです。
この浜には、割れた、バレーボールくらいの大きさの黒いプラスティック浮きがぽつんと落ちていて、あとは流木ばかり、何も拾えませんでした。
それにしても、南房総も外房も、とても遠いところでした。