2024年6月9日日曜日

サラワク風ワラビ炒め

ワラビ料理をつくろうとして、マレーシアのサラワクの料理を思い出していました。


1990年初頭のサラワクの熱帯林はまだ深く、首都クアラルンプールから州都クチンまで飛行機で、クチンから20人乗りの小型飛行機で北東部の河口の町ミリへ、ミリからはスピードボートに乗ってバラム川をさかのぼりマルディへ、マルディからさらに小さな舟に乗せてもらって村へと行く以外、バラム川添いの村にたどり着ける行程はありませんでした。クチンからミリへでさえ、自動車が通れる道はありませんでした。
ミリや、ほんの田舎町のマルディで食事をするとき、食堂ではメニューの数は少なく、ナシゴレン(炒めご飯)と、ワラビの炒めたものを注文することがほとんどでした。
ワラビの炒めものはおいしいのですが、村に泊まったときはほとんど食べることはありませんでした。村では3食、そして来る日も来る日もキャッサバの葉を炒めたおかずが出ました。最初は何の葉かわからなかったのですが、畑に連れて行ってもらってそれがキャッサバの葉だとわかったときは、思いがけなかったのでびっくりしたものでした。
タイでは、キャッサバは家畜の飼料として輸出するために栽培していましたが、サラワクでは芋だけでなく葉も食べるために栽培していたのです。タイでは、ときおり農家でキャッサバの芋をおやつとして食べることはありますが、葉を食べることはありません。


さて、ワラビを見ていると懐かしくなり、サラワクの田舎料理を再現してみました。
ワラビをニンニク、唐辛子、肉と炒めて、ナンプラーで味つけしたものです。サラワクでは肉が入ってなかったかと思いましたが、肉も入れてみたら、美味でした。


後日、肉抜きのワラビ炒めもつくってみましたが、こちらもおいしくいただきました。といっても、こちらはナンプラーを使っているとしても、油はごま油だし、ほぼ日本料理でしたが。

サラワクの、ミリやマルディのあたりは、今では熱帯林が失われ、紙の原料となるアカシアやアブラヤシのプランテーションが広がり、どこまでも車で行くことが出来ます。
もうワラビ料理はなくなっているかもしれません。








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