道端に、この花が咲いているのを見るのが、好きです。
エチオピアやソマリア、そしてタイでもナス科の雑草をよく見ました。背が高くて、するどい刺があり、見るからに恐ろしい雑草で、確かエチオピアでは、洗濯するおり、これをもんで石鹸がわりに使っていました。
それに比べると、日本の道端で見るこの植物は楚々としているのですが、ワルナスビ(
Solanum carolinense)という名前がついています。
「悪茄子」、命名者は牧野富太郎博士です。
七十年くらい前のこと、千葉県の三里塚で植物採集していた牧野博士は、この花を見つけました。
珍しいので地下茎を掘り、持ち帰って植えておいたところ、猛烈にはびこりました。ついに近くの畑にまで入り込んで、始末に終えなくなり、ワルナスビという名前をつけたそうです。
当時、三里塚にはたくさんの牧場がありましたが、牧草に混じって北アメリカからやってきて、野生化していたのでした。
ナス属の植物は数が多く、世界には1500種類もあるそうです。
そのうち、ナス、トマト、トウガラシ、ジャガイモなどは、野菜として栽培されています。
1985年のつくば科学博でしたか、木のように仕立てたトマトに、実を一万個も生らして話題になりましたが、冬のない熱帯では、多年生の、まるで木のようなナスをよく目にしました。実も、ビー玉より小さいもの、ピンポン玉ほどのもの、細くて長いもの、緑色のものとさまざまでした。
栽培種のナスは、たくさんの肥料を必要とします。いつも肥料不足で貧弱な我が家のナスを見ながら、ワルナスビのように強く育って欲しいものだと、ついつい思ってしまいます。
お米づくりを続けたいけれど
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