冬になると、あちこちにカシワの木が目立ちます。葉を落とさないでつけているからです。
ところが、どの庭先の木も、これでもかと言うほど、コテンパンに切られています。
こんなに刈り込んで、実用もできない、観賞用でもないのに、どうしてよく植えてあるのか?
もしかしたら、少し前までは、柏餅以外にも、なにか使い道があったのだろうかと思います。
カシワは冬でも葉を落とさないことで、喜ばれたとも言われています。
でも、どうして喜ばれたの?
コナラの中にも幼い木の中には毎年葉を落とさない木がありますが、いつまでも葉をつけていると、未練たらしく、汚ならしいと感じてしまいます。
紋帖には数ページにわたって、いろいろなカシワの紋が載っています。ずいぶん親しまれていたということでしょう。
中でも、蝙蝠柏はお気に入りです。
縄文時代には、甑(こしき)にカシワの葉を敷いて、いろいろなものを蒸したと言われています。
と、たった一本だけ、あまり切られていないカシワを見つけました。
秋までに写真を撮っておくのを忘れましたが、緑色の時、カシワの葉ってとっても素敵です。葉にもいろいろな緑がありますが、カシワの緑はなんと言ったらいいか、本当に素敵です。
今度、生の葉っぱをいただいて、柏餅をつくってみましょうか。
こっちにカシワはありません。
返信削除ですから本物のカシワを見たのは北海道なんです。そっちにあると言うことは、北国なんですね。
ちなみに名古屋では若鶏のことをカシワって言います。
Shigeさん
返信削除カシワはブナ木ブナ科ですが、北海道から九州までは分布しているらしいです。とはいえ、西の方にはあまりないですよね。岡山で柏餅のカシワの代わりにサルトリイバラを使うくらいですから。
でも、茨城が北国かといえば、それはどうか(笑)。千葉県の柏は水辺にカシワが生えていたのでそれにちなんで名づけられたとされているし。
名古屋以北は鶏肉は、「ケイ」か「カシワ」じゃないですか。名前はともかく、東京でも市場があったころは、肉屋では鶏肉は売られず、鶏肉や卵の専門店で売られていました。ドジョウやシジミが魚屋になかったように。店先にお金を入れる籠をぶら下げた、コの字型に店が並んでいる市場が大きい町にはどこにでもありました。