昨日、竿にするために、たけさんの山の杉を切らせてもらいました。
姿がよく、太さもよい木は、ちょっと奥まったところに生えていました。そして、杉林は密集していたので、障害物なしに切り倒すことのできる、よい方向はありませんでした。
最善の方向にも、邪魔になる他の木の枝がありましたが、 軽トラックと木を綱を結んで、倒したい方向に張りました。
末口17センチほどの木は、ものの一分ほどで切れましたが、残念ながらやはり他の木に、枝もある先が引っ掛かってしまいました。
外す方向にひっぱってもゆれるだけです。夫は、家からチェーンブロックと脚立を持ってきました。
脚立にチェーンブロックをぶら下げ、切り口を持ち上げると浮きあがり、少しずつ切り口が後退して行きます。 そのつど、脚立の位置を動かします。
木は、少しずつ倒れて行きます。
でもしぶとく、なかなか落ちてはきません。
木が急に後退し、脚立が倒れたこともありました。
奮闘すること二時間余、やっと地上に落ちました。
夫はすごい集中力で乗り切りましたが、私はただの役立たずでした。
私が使い走りをすればいいのですが、時間もかかるので、せっかちな夫は、必要なものがあるたびに自分で取りに帰ります。その間に、ぶらぶらしていた役立たずの私は、山道の上から流れてきた土砂の上に、ウスタビガの繭を見つけました。
ウスタビガの繭の下部には穴が開いていて、そこから排せつ物など、汚いものは外へ出すそうです。
以前、mmerianさんに送っていただいて以来の遭遇でした。振るとかたかた音がするので、中の虫はもう死んでいるものと思われます。それにしてもきれいな姿です。
見たところ、間伐など手の入らなくなった林のように見えます。
返信削除外材が安く入ったり、手入れする人手不足などもあるのでしょうかね?
Shigeさん
返信削除このあたり、昔は松を植えていたようです。でも虫にやられて松はなくなり、自然に雑木林になっていたところに杉、檜を植林し、手入れも行き届かないまま、持て余しています。さりとて広葉樹ばかりになっているのは「みっともない」くらいの感覚でしょうか。でも手が行き届かないで、広葉樹がいっぱいあって、嬉しいです。
あと、刈った稲をはざかけしていた頃は、間伐材も「はざ棒」として、貴重な必需品でした。親や自分が植えた木で家を建てるのが悲願(笑)の世代はまだ生き残っていますが、「一緒に住んでやってもいいけれど母屋には住みたくない。建て直すか別の文化住宅を建ててくれ」というのが今の若い世代です。伝統的には息子夫婦に母屋を譲って「隠居棟」に住むのが当たり前で、その時も家を建てるのに木を使いましたが、若い世代は伝統建築には見向きもしません。
それでも、都会から来た人の中には、林業に関心を示している人もいます。日本にあうかどうかは別として、杉を切り倒してログハウスをつくる、カナダで修行した大工さんもいます。ただ、気候が良すぎて、このあたりの杉檜は目の詰み方がよくないようで、家でも建築には北茨城の杉を使っています。
連休に出かけたクマガイソウの自生する林業者の家を増築する時、山から伐り出すより買ったほうが安かったそうです。都会から林業を営むために移住した人が、戻って行ったり、かなり厳しい状態です。「すぎだらクラブ」もありますが、もっと木材の利用が増えればいいのに、と思います。
返信削除ウスタビガは、体を丸くして、ちいさく「きゅ~」と鳴きながら繭を作ります。上の部分は、頭で引っ張って両側に伸ばします。
mmerianさん
返信削除このあたりはまだ積極的に地元の木を切って使おうという人が、(私の周り)にはいて、よく聞きます。ただし、(元都会者でも)自分で切り出す人も多く、誰にでも真似できることではありませんね。自分の山の杉でログハウスを建てた家は、壮観です。ただ、地元の方で、自分の山の檜を使っているのですが、通常四間の材を使うのに、よそにないものをつくりたいと五間の材を使って、「どうだ?」と言うのですが、家全体が高すぎて間が抜けています(笑)。その方、家は総檜なのに、床柱はお父さんの思い出のある、庭にあった杉を使っていて、そこだけ、安っぽくてほのぼのしています。
ウスタビガ、聞けば聞くほどかわいいですね。前はよく冬になると気にぶら下がっている繭を見ましたが、最近は見ていませんでした。