母にぶどうを送ろうと、おおばぶどう園を訪ねて、今年もジャム用ぶどうをいただいてしまいました。
「ジャム用にどのくらいいる?」
「3キロぐらい」
「そんなでいいの?葡萄酒はつくらないの?」
私は緻密な性格ではないから、葡萄酒はつくれません。それに、葡萄酒をつくるなら、巨峰ではなく、あまりおいしくない別の種類のぶどうでつくる方がよくできると聞いています。
結局、5キロくらいいただきました。
昨年、そのままジャムをつくって、皮をむいたり種を取ったりするのがたいへんだったので、今年は、迷わず全部冷凍しました。冷凍した方が、ずっとつくり易いのです。
まだ梅ジャムがあるので、それがなくなったころつくります。
「ところで、これ食べてみて」
と差し出されたのは、巨峰より一回り大きく、色の濃いぶどうでした。
「おいしい!」
「果肉が硬いだろう?」
「歯ごたえがあっていいし、巨峰より甘い!」
「そうなんだけどねぇ。硬いと言って売れないんだ」
とおおばさんは渋い顔です。
「えええっ」
というわけで、名前を忘れましたが、このぶどう、たっぷりいただいてきました。
「巨峰よりずっとおいしいな」
と、夫は大満足です。
このあたり、ぶどう農家がたくさんありますが、高齢化している上、巨峰一種類だけではなくて、
「他の種類はないの?」
という客のために、育てたことのないぶどうを導入するかどうか、悩んでいる人が多いと聞いています。
巨峰以外のぶどうをつくればつくったで、
「果肉が硬い」
なんて言われるのですから、おおばさんならずとも、ため息の一つもつきたくなります。
美味しいワインのブドウは美味しいって聞いたことがあります。
返信削除実際、ワイン用の甘いブドウを食べました。
5Kももらえるなんて羨ましいです~♪
mmerianさん
返信削除羨ましいでしょう。でもぶどうジャムづくりは面倒でもっともらいたくありません(笑)。
毎日売りものをきれいにするので、切り離したぶどう粒が出ます。ぶどうは、収穫が終わってからが大変で、春までに剪定とかいろいろやることがあります。ご夫婦と、常時手伝っているおばさんと、あと一人ですべてこなし、袋かけだけで2万個くらいだそうですが、袋掛け前の仕事がエンドレスなのだそうです。
萱葺き屋根の素敵な家にお住まいですが、東京でエンジニアの仕事をなさっている息子さん一家、家も建てたし、いまさら帰って大変なぶどう農家になりたくないでしょうね。後継者問題が頭が痛いところと言いながら、毎年元気にやっていらっしゃいます。
ワインを上手につくっている人の話では、ワイン用のブドウは得も言われぬ味だそうです。確かにもしかしたら糖度が高いのかもしれなかった、聞いたけれどよく覚えていません。
パレスチナなどのワイン用のブドウは、栽培の仕方も違うけれど、甘い甘いぶどうです。いちじくも甘い、かっと照りつける太陽がいいのですね。
ところで、もう一つの名前を忘れた種類のぶどう、とってもおいしいのにどうして客の嗜好に合わないのか、不思議でした。もしたしたら、ルイヴィトンはいいというのと同じ、巨峰はいいという先入観があり、自分で考えない固定観念に染まっているのでは、とまで思いました。
これで、梅の季節までジャムがつなげそうです。