タイのマナーオ(
Citrus aurantifolia、カンボジア語ではクロー・チュマー、ライム)は、料理の香りづけというより、酸味をつけるための調味料そのものです。タイヤカンボジアでは料理に発酵・醸造酢を使うことはなく、サラダにもスープにもマナーオを多用します。
酸味づけの先輩格には、タマリンド(
Tamarindus indica)があります。タマリンドは莢の中の果肉を集めて使いますが、見たところ、ちょっと固めのお味噌といった感じで、市場で売られています。
ペースト状のタマリンドは保存もきき、田舎にも浸透していますが、今、酸味の横綱はといえば、やはりマナーオではないかと思います。
フィリピンにはカラマンシーがあり、沖縄にはシークワーサーがあります。こちらも、伝統的には発酵・醸造酢の役割を担っていたのでしょうか?
タイの、酸っぱいものとして、異色なのは赤蟻です。赤蟻は木の枝にぶら下がるようにして、葉を丸めて巣をつくりますが、それを巣ごと捕ってきて、スープに仕立てます。スープは酸味が利いてとてもおいしいのですが、なにせ赤蟻は攻撃的で、刺されると飛び上がるほど痛いのです。そんな赤蟻を巣ごと捕って来る人の勇気に感心してしまいます。
そのマナーオ、皮が薄くて、果肉はレモンの果肉のようにしっかり固いのですが、何かの拍子に腐らないで乾燥してしまいました。子袋がなぜかはっきりと浮き上がって見えています。
写真で見るとへんてこな色ですが、かびてはいません。すっかり軽くなって、ピンポン玉ほどの軽さです。しっかり詰まっていた果汁はどこへ行ってしまったのでしょうか。
ジューシーなフルーツの乾燥って不思議ですね。
返信削除モダマのような豆類はともかく、あのマンゴスチンがカラカラに乾き、漂着してくるのです。
どこかで吸血鬼にやられたのでは・・・そう思いたくなります。
Shigeさん
返信削除そうなんです。しかも、軽い!
卵くらいの重さがあったのに、卵の殻だけのようになっています。かちかちに固いし。
不思議ですね。