2011年8月16日火曜日

フタバガキ 三



フタバガキ科の種を、初めて見たのは、1980年、夫の仕事でバンコクに住むようになって初めての休暇で、家族揃って北部のチェンマイへ、遊びに行ったときのことでした。

途中で、道のわきにお寺を見つけ、一休みしようと降りてみました。
お寺は小高い丘の上にあり、お寺へと続く石段の両側には、定番の蛇神、ナーガの像が、上まで続いていました。
もちろん日差しは強く、あたりには、まったく人影がありませんでした。

お寺から戻り、車を停めていた大きな木の下に戻ってみると、地面のそこここに、羽つきの羽のような種が落ちていました。
それまで、そんな種があることも知りませんでした。
その大きな木が、フタバガキ科の木(トン・ヤーン)だったのです。

その後、バンコクからチェンマイへの道路は、数えきれないほど行ったりきたりしました。
そのたびに、そのときのことが思い出され、お寺はどこにあるのかと気をつけていたのですが、残念ながら、二度と見つけることができませんでした。




Tomokiさんにいただいた、フタバガキ科の中のフタバガキ、デプテロカルパスの五種類のうち、最後の二種類です。

右は、初めて見ましたが、もしかして、Dipterocarpus costatusなのでしょうか?図鑑で見ると、特徴がよく似ています。
左は、Dipterocarpus intricatus、色が赤くてフリルを畳んだような、かわいい種です。




Dipterocarpus intricatusは、いつ見ても拾ってしまうので、他の種に比べると、たくさん持っています。




ここからは、私の持っていたです。
大きさを比較するために、右端にTomokiさんにいただいたデプテロカルパスを置いてみました。
左二つは、タイ南部、トラン県で拾ったものです。




これも私が持っていた種ですが、デプテロカルパスか、ショレアか不明です・




比較のため、下の二段に、Tomokiさんにいただいた、フタバガキ科のホペアとショレアを置いてみました。そして、上段が私が持っていた種です。

形からすると、ショレアというより、デプテロカルパスのような気がしますが、さて、なんでしょう?




こんな頭です。



6 件のコメント:

  1. この2種もお察しの通りです。

    トランのものもそんなに大きくなかったのですね。写真で見たときは、もっと大きいとばかり思っていました。

    最後のものは、タイで拾われたものですか?

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  2. ちなみに一番下の3枚羽根の種子は、フタバガキ科ではなく、タデ科なんですよ。
    Triplaris surinamensisといいます。

    科が違うのに、形が良く似ているのは、落下するという同じ目的対して洗練され進化した結果なんですよね。

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  3. Tomokiさん
    確かタイで拾ったと思います。
    カンボジアのアンコールワット周辺も、フタバガキ科の宝庫だそうですが、何度も行きましたが、時期が悪くて遭遇していません。
    プノンペン周辺では、例の砂糖に使うとかで伐採され見当たりません。ちなみに、砂糖づくりに使うのは、枝ではなく、幹のチップがいいそうです。
    というわけで、タイで拾ったと思います。

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  4. Tomokiさん
    今日UPしようとしていたところでした。
    なんとなく、私もフタバガキ科にはあてはまらないなあとおもっていたところでした。
    ありがとうございました。

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  5. 春さん

    一番下の写真の種の正体わかりましたよ。

    Anisoptera costataの実のようです。羽根の葉脈と種子の拡大写真が決めてでした。

    ShoreaやHopeaと同じくフタバガキ科の仲間です。

    この実はまだみたことありません。

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  6. Tomokiさん
    重ね重ねありがとうございました。
    いわゆるメルサワというものですね。
    costataと名がついているようでは、やはり南タイか、あるいはボルネオ島で拾ったものでしょうね。

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