熱帯アジアでは見慣れた、
インドボダイジュ(
Ficus religiosa Linn.)の葉が、引き出しに潜んでいました。
インドボダイジュは野鳥の大好きな、小さなイチジクを実らせます。イチジクを食べた小鳥が糞をすると、よく陽があたり、ほかのものに邪魔されない樹上などで芽を出し、親木から栄養も貰い、やがて根をのばして地上までたどり着き、じょじょに親木を絞め殺していきます。
聖なる木ですから、抜かれたり切られたりすることなく、なすがままにされています。
1990年ごろには、カルカッタにはまだ植民地時代の古い建物がたくさん残っていて、そんな建物を見上げると、屋根の上や途中からもインドボダイジュが育っていましたが、その十年後には、カルカッタの街から、ずいぶん古い建物が消えていました。
古い建物を壊すとき、インドボダイジュも崩れて枯れていくのは、切り倒すわけではなくて、仕方がないことだと納得されるのだろうかと、きれいになった街を見ながら、思ったものでした。
カンボジアのアンコール遺跡群の中にも、絞め殺しの木(溶樹)のために、崩れ落ちそうになっているものがあります。
その、インドボダイジュの葉っぱを薬品処理するのか、葉脈だけにして、絵を描いたりしてお土産品として売られているのを、見かけることがあります。
これは、バングラデシュのものでした。
聖なる木は、葉脈も美しいものです。
光に透かせて見ると、インドボダイジュの生命力の強さが感じられます。
葉脈きれいですよね。
返信削除タイでもインドボダイジュやパラゴムノキの葉を薬品処理(水酸化ナトリウムや重曹)したものが売られています。
掲載されているような絵を描いたものから、様々な色合いに染色してから、和紙に漉き込んで、ペーパーバッグやペーパーボックスにしたものもあります。
Tomokiさん
返信削除和紙に漉きこむのは、きれいでしょうね。
ネットで見ていたら、日本のお寺で法事のとき僧侶が葉脈だけのインドボダイジュの葉をくれて、死ぬときそれを持っていると、葉っぱ一枚分の犯した罪が消えるのでたくさん集めるようにと言われたという記事がありました。
葉っぱ一枚分の罪ってどのくらいなのか、よくわからないのが、おかしいところです(笑)。
こんなみやげ物があるのですね。
返信削除うまく葉っぱを使っていますね。
Shigeさん
返信削除自然のものですから、それなりに素敵です。
ネットで調べると、中国語のサイトで葉脈標本の作り方が出ていました。
葉脈標本に適した葉と適さない葉とあるのかもしれませんが、カシワとかホオ葉とかみんな葉脈にすると面白そうです。
もっとも化学薬品取り扱いは超苦手ですから、想像して楽しむだけです。
料理に使う重曹と酢を使った葉脈標本の作り方がありました。
返信削除これなら、劇薬ではないので、簡単に試せそうです。
厚手の葉は葉脈がしっかりしているので、うまくいきやすそうですね。ヒイラギモクセイとかうまくいきそう。
肝心のリンクを張り忘れました。
返信削除http://blog.goo.ne.jp/ramon930/e/c6c10100d66218ed8589375c6dbed5f5
Tomokiさん
返信削除情報、ありがとうございました。
ヒイラギモクセイ、ヒイラギ、重曹など材料が全部あるので、やってみます。
楽しみです。