デンマークの道路には、短い間隔で、わきに駐車できるスペースが設けてあります。そして、テーブルの絵を描いた標識が立っていれば、その先の脇道に、テーブルとベンチを置いた森があり、休んだり、お弁当を広げて食べたりすることができます。
鳥を見るために車を止めたところの、道の右側は海、左は真水の湿地でした。
左もかつては海でしたが、第二次世界大戦後に食糧が不足し、まず自力で領土を広げて食糧を増産しようと、海水を堰き止め、耕作地を広げたのだそうです。
現在では大きな湿地が広がり、ラムサール条約湿地となっていて、たくさんの渡り鳥、水鳥などが棲息しています。
私の関心は、もっぱら海の石。
ちょっとの時間でも、せっせと石を拾います。
このころになると、呪縛(?)から解放されて、やっと自分の好きな丸い石中心に拾えるようになりました。
次の日はデンマークの最北端に行きました。
西から寄せる波と、東から寄せる波が、海の中でぶつかりあっています。
次の次の日の朝、これは、半島の最北端に近い西海岸、外海です。外海と言っても、北にはノルウェー、東にはスウェーデンがあって、海峡になっています。
この日だけは、デンマークらしくちょっと雲の垂れこめた朝でした。
砂浜と段差部分の境目あたりから、湧き水が海へと流れ込んでいます。
砂から顔を出している黒い部分はいったい何でしょう?イエンスがしきりと気にしています。
打ち上げられたものの中に目立つのは鳥の羽です。
近くに広がる荒れ地(ヒース、ムーア)も、湿地も、鳥、特に渡り鳥たちが生息するところです。たくさんの鳥が行ったり来たりしていますから、渡るのに失敗して海に落ちる渡り鳥も、多いのかもしれません。
海ほおずき。
外海は、フィヨルドに比べて、打ち上げられた海藻も少しだけです。
誰かのつくった砂の塔と、打ち上げられた扁平な小石の列。
小石をちりばめた、砂のお城。
カニの甲羅。
長い貝。
この貝殻は、フィヨルドにもありました。
黒い、穴だらけの貝殻。
割れてしまったけれど、色が違うけれど、これと同じでしょうか。
ウグイスガイの仲間と、ハマグリの仲間。
青い貝。
拾わなかったけれど、もっと大きな貝もありました。
拾った貝のうち、薄い貝は帰国してみたらほとんど割れていました。
「これはノルウェーの石。デンマークにはない石だ」
そう言って、イエンスがくれた石です。
「えっ、そうなんだ」
海岸からノルウェーは見えません。
ノルウェーからはるばる転がされてきた石、不思議です。
この丸さが、何とも言えません。
私が、砂浜で拾った、小さな石たちです。
多くは、寄せては返す波にもまれて、扁平になっています。
中でも気に入ったのがこの石。
この先の赤いのは、いったい何でしょう?
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