2015年8月27日木曜日
デンマークの石(六)
コペンハーゲンに戻ってから、コペンハーゲンの南の、クリント(STEVINS KLINT)に行きました。
このあたりは、地形もおもしろく、化石もいろいろ発見されていて、ユネスコの自然遺産に登録されています。
まず、Tommestrupの灯台を目指しました。灯台には、ガイドが常駐しています。
この建物が最初の灯台で、そのあとに塔が建ったそうです。
「えっ?」
海は深く落ち込んでいるとはいえ、ちょっと奥まった、こんなに低いところで、灯台の役割をしたのでしょうか?
灯台として使った部屋に入ってみたら、意外とよく海が見えました。
今は目の前に、海の監視棟が建っていますが、それがなかった頃は、灯台として十分機能したことでしょう。
先端まで行き、左を見ると、チョークの崖が見えます。
ここで、ガイドの方に石が拾えるところを教えてもらい、灯台より北のHoltug Kridtbrudに行きました。
余談ですが、ガイドの二人は絵になる方々でした。
一人は男性、もう一人は、男性っぽい女性でした。その顔つきの精悍さ、ユニフォームのかっこよさ、手にしている、白い縦長のコーヒーマグのなんと似合っていたことでしょう。
惚れ惚れと見とれて、写真を撮らしてもらいたかったのですが、そこは奥ゆかしさに阻まれて(?)、カメラを向けることができませんでした。
それが、心残りと言えば心残りです。
うぉぉ、昔チョークを採掘した跡が、深くえぐれています。
さて、海へはどうやって降りるのでしょう。
急なスロープには縄がぶら下がっているのが見えました。それにつかまりながら降りるのです。
人工的に掘られた跡に転がっている石。
固い固い石で、白い石灰石に覆われています。
その昔、海中で石灰質に覆われたのでしょうか?
海はもうすぐそこです。
浜に出ました。
チョークの壁の真下あたりを見なくてはいけないのに、ついつい波打ち際を見てしまいます。
波打ち際では、まん丸い石が行ったり来たりして、見飽きることがないのです。
石の宝庫です。
崖の上にはこんな看板も立っていました。
ここでは、チョークの中から、サメの歯の化石も、いっぱい見つかったようです。
いいなぁ、こんな海。
拾って来た丸い石たち。
中でも、一面にかびたようなこの石がお気に入りです。
これらも素敵です。
魚のような、目と口のある石。
これは、サメの歯でしょうか?それともただの石でしょうか?
そして、これがあの化石です。
これで、私の石拾いも終わったのでした。
あー、礫浜いいですねー。ガラガラというかジャラジャラというか、そういう音が寄せては返し、礫も寄せては返し…確かに見飽きないです。
返信削除最近あまり当たらないですが、昔、伊豆大島のどこかの海岸…で礫浜にお目にかかったような覚えが…。40年以上前です(^^;)。ビーチグラスもそこで初めて見ました。
あと、東海大学水族館の近くの浜(うろ覚えです)。波が荒くてドン深で、連れていた子供が小さくて危なくて、石を拾うどころではありませんでしたが、離れがたい海岸でした(^^)。
デンマークの北の海岸なんて私は一生行く機会はないと思いますが、デンマークと言えばおとぎ話と缶入りクッキーくらいしか知らなかったので、写真を見て、このような寂しい海岸というか、荒海というか、ヒースの生えるような野原とか、日差しとか、空気とか、人々の暮らしとか、なんとなくわかりました。楽しみに見ています。ありがとうございます。
拾い物も写真も一期一会ですね。
karatさん
返信削除『海辺の石ころ図鑑』(渡辺一夫、ポプラ社)という本があって、日本全国の石の浜が紹介されています。行きたいなぁと思う浜が多々ありますが、なかなか行けないです。あと、『石はきれい、石は不思議』(INAX出版)は津軽の石ころの写真ですが、津軽の浜はとってもきれいです。
デンマークは九州とほぼ同じ面積に横浜市+川崎市の人口しかいないのだとか。しかも80%が急峻な山地の日本と比べると、全土がほぼ平地でどこにでも住めますから、すいている感じです。日本だったら人でごった返しそうな自然遺産にも、ほとんど人影がなくて、ドイツからキャンピングカーで来た家族に出会ったくらいでした。
満席の、長い飛行機の中では、「これもすぐにただの思い出になるんだから、我慢我慢」と自分に言い聞かせていました。嫌なことは思い出になりましたが、楽しかったことも思い出になってしまいました(笑)。確かに写真も石も一期一会、カメラを出せないこともありましたが、もっと撮っておけばよかったと思う一方、整理に時間がかかって、これで十分という気もします。
帰ってみたら、ミンミンゼミはヒグラシに変わり、栗は実っていて、今UPしないと間に合わない話題もありますが、見ない見ない。いましばらくデンマークの話におつき合いください♪
おお、サメの歯・・・でも、残念ながらこれはただの石のようです。雰囲気は思いっきり出ていますね。(笑)
返信削除海辺の石ころ図鑑、間違いの多い本です。初版で指摘しましたが、その後は直ってますか?
この著者、イロイロ出されてますが、どんなもんでしょうかね?どなたか地学分かる方が監修されればよいのにね。
P118 浮岩・・・コレは人工のALCです。
P81 泥岩はOKですが、化石ではなく、現生の穿孔貝(カモメガイやニオガイ)が入っています。
Shigeさん
返信削除実はこの本を紹介するにあたって、Shigeさんが以前そう言っていたのを忘れていたわけじゃありませんでした。だから、一言つけ加えようかなとも思ったのですが(笑)、門外漢の私が批判してもと書かないでおきました。
確かめてみると、訂正されていませんでした(第4刷)。浮石はしかとわかりませんが、P118の方は、私が見ても穴の中の穿孔貝が化石でないのはわかります。
ははは、紹介しなきゃよかったかな(笑)。ただ、どこに石の浜があるかわかると思ったのです。もっとも、これを見なくても石の浜は見つかりますが。
買おうかな?とおもってコメント開いたら・・・
返信削除しげさん、本出してよ!!
春さんの石紀行、すてきです。
今日は、貝拾いに行きました(*^_^*)
mmerianさん
返信削除Shigeさんは悪く言っているけれど、石好きなら、全国の石浜のガイドブックとしてお手軽だと思うけれど、そんなところでいいかげんにしていたらダメかな?
Shigeさんには、石の本だけでなく、ガラス浮きの本も出して欲しい!ガラス浮きってすごいロマンだよねぇ。骨の本も出して欲しいけれど(笑)。
Shigeさ~ん!