2015年8月23日日曜日

石畳の間にひっそりと

デンマークの石は、拾ってきた石の写真を撮っていないので、ちょっとお休みです。


さて、コペンハーゲンのイエンスの家の近くの表通りを歩いていたとき、イエンスが何か拾い上げました。
「これなんだかわかる?」
「ん?自転車の部品じゃないよね」


コペンハーゲンの町には、どの道にも自転車専用レーンがあって、路面電車のレールあとを利用した自転車専用道路もあって、自転車が颯爽と走っています。
でも、薄くて細い鉄の棒を拾ったのは、歩道の上でした。


「ほら、ここにも落ちている」
たった数メートル、下を見て歩いていると、折れてしまったらしい鉄の棒が何本も見つかりました。
「これが、とってもしなやかで、固くていい鋼(はがね)なんだよ」


イエンスは路上に落ちていた結束バンドも見つけました。
「普通、結束バンドって、一回はめたら、もう取れないだろう?これを差し込んだら、ほら取れた」
まあ、結束バンドを解く必要に迫られる機会は、ほとんどなさそうですが。

「さぁて、なにかなぁ」
「それが、コペンハーゲンだけじゃなく、パリに行っても落ちてたし、ローマにも落ちていたんだ」
このヒントで、ピンときました。
「わかった!石畳を掃除するブラシの先が折れたものでしょう?」
「あったり。掃除機を使っているのを見るまで、これが何だかわかるのに、何年もかかったよ」

イエンスは比較的新しい、使えそうなのを持って行き、私は錆びたのをもらいました。

旧芸術学校

デンマークの道や中庭は、どこへ行っても石畳、石畳です。

女王の護衛兵が交代するために行進中

石畳から、タイルなど近代的な材料に替えてしまった道でさえ、必ずと言っていいほど、一部に石畳を残しています。

それを、回転するのか、前後に動くのか知りませんが、小さなブラシ車に乗って走れば磨ける、そんな機械なのでしょう。
たまたま、なぜか結束バンドが落ちていましたが、道路わきにはゴミ箱もあるし、ゴミはほとんど落ちてなくて、石畳もきれいです。


イエンスから、拾った鋼でつくったナイフをもらいました。


竹かな?葦かな?
細めの柄を割って、鋼を挿すとちょっと合わせ口が広がったくらいに、わり口を削って太さを調節し、紐でしっかり巻いて仕上げてあります。


それにしても、川もなく、川で転がってできた石もないのに、どうして町じゅうに、そして田舎の民家にもこんなに石畳がつくれたのでしょう?


イエンスの家には、その昔イエンスと、階下の建築家のイエンスと積んだという、丸石の石垣があります。
この石は、川が丸くしたものではなく、その昔、氷河が丸くしたものだそうです。
うぅぅん。想像の範囲を超えています!!!






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