このときは、いったい何を見に行ったのでしょう、地下鉄と舟を乗り継いで、コペンハーゲンの新しく開発されている地域に行ったことがありました。
イエンスは建築家ではありません。夫も建築家ではないのに、自分も行ったことがないからと、新しい建築を見せたかったみたいでした。
新しい建物は、壁や屋根が水平や垂直ではなく、
「まっすぐでなかったら新しいというもんじゃないだろう」
と思われるものでした。
運河には、新開発地域に渡る、歩行者専用の橋が架けてありました。
この橋のらんかん、鍵が結びつけてあります。
「なにこれ?」
「カップルで結びつければ恋が成就するって。世界的に流行っているらしいよ」
とイエンス。
とくに、橋の中央あたりでは、めちゃくちゃに結びつけてあります。
鍵だけではなく、赤ちゃんのおしゃぶりも結びつけてあります。
「これはなに?」
「子どもが丈夫に育つらしい」
誰が、そんなばかばかしいことを考えているのでしょう?
「これも恋が実るってことでもあるらしい」
後日公園で、木にいっぱいおしゃぶりがぶら下げられているのも見ました。
そして私は、この橋の脇の石畳で、こんなものを拾ってしまいました。
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