神戸芸術工科大学の中央広場はほとんど芝生で、シンボリックな木が二本だけ植えられていました。
一本は初代の学長が植えたクスノキで、30年経って大きく育っていました。もう一本は小さく並んだ葉が美しく紅葉しはじめている、楷の木( Pistacia chinensis、ウルシ科カイノキ属)でした。
楷の木という名前は、直角に枝分かれすることや、葉がきれいに揃っていることから、楷書にちなんで名づけられたそうです。
大学ではたくさんの国々からの留学生たちも学んでいますが、中国からの留学生たちはこの木が楷の木だと誰でも知っていて、植えられていることをとても喜ぶそうです。
というのも、楷の木は孔子にちなんだ木で、山東省の孔子の墓所や、各地の孔子廟にも植えられている、学問の聖木だからです。
その昔、科挙の進士に合格した者には楷の木でつくった笏(しゃく)が贈られました。
それにちなんでか、神戸芸術工科大学では、卒業時に、成績優秀者に、楷の木の葉の楯が贈られます。
その楯の前に置いてあるのは、昨年の楷の木の実です。
楷の木は、これから紅葉が進み、落葉すると真っ赤な実が枝に残るそうです。
いただいてきた実を、土に落としてみました。
芽が出るといいのですが。
言われてみれば楷書の楷ですが、最初は「何て読むんだろう?」でした。形がいい木ですね。葉っぱはいかにもウルシ科。赤い実の色もかわいい感じです。
返信削除hiyocoさん
返信削除そう、とっても形がいい木でした。また、シンボリックなところに植えてあるしね。
ウルシ科となると、漆にかぶれる私は多少ビビりますが、まあ、触ったくらいでかぶれるわけじゃなし、実をいただいてきました。小さい実ですが、実だけ残ったところは風情があるそうです。
赤い実は好き、目が出るといいのですが。
赤い実のイイギリも植えていますが、しゃきしゃき大きくなりません。