2011年10月31日月曜日
ムクロジ
Shigeさんの送ってくださったアオギリに、嬉しいおまけのムクロジが入っていました。
日本のムクロジを手にしたのは初めてです。果皮に入っているのと、半分果皮を取って種が中からのぞいているのと入っていました。
もっとも、羽根つきの羽根の玉がムクロジなのは知っていましたし、羽根もあるはずだとさがしてみましたが、ちょっと見当たりませんでした。
比較のため、カンボジアのムクロジを出してみました。以前、プノンペンのトゥールタンポン市場の、民間薬や、まじないの薬を売っている店で見つけたものです。
インドのムクロジも出してみました。こちらは石鹸の目的で売られていたものです。
三種類を比べるまで、何も考えていなかったのですが、比べてみて、
「あっ!」
びっくりしました。
まったく、想像力が欠如しているというか、カンボジアのムクロジとインドのムクロジは別ものだと思っていたのですが、インドのムクロジは、ただ皮をかぶっていたのです。
遅まきながら、インドのムクロジの皮を剥いてみました。中にかわいい、真っ黒い種が入っていました。バッカみたい!
皮の部分を水に浸して、もむと石鹸の代わりになるので、皮ごと売られていたのでした。
あ~ぁ、何も考えないで、長い間過ごしてしまいました。
図鑑を見ると、ムクロジ、Sapindus mukrossiは、 ヒマラヤから、ビルマ、インドシナ、中国、沖縄、小笠原諸島、日本中南部などに分布しています。
命のサイクルの短い草本は別として、温帯にも 熱帯にも普通に生える木本(標高を極端に変えずに)はそう多くありません。キョウチクトウはどちらでも見かけますが草本です。私の知っているのはザクロの木くらいでした。
するとムクロジは、珍しく広範囲に生える木だと言えます。
大好きなライチも、ランブータン、ロンガンもムクロジ科です。
ロンガンの種、食べたら全部捨ててしまいましたが、とっておけばよかった。ムクロジによく似ています。
2011年10月30日日曜日
透け透けレースのアオギリ
家の近くでアオギリの実を拾っていたのですが、何度見に行っても分厚い舟か、部分的に破れた舟のものしか拾えません。
そんなおり、Shigeさんがレース状になった美しい実を拾ったというので、うらやましがっていたら、送ってくださいました。
なんと美しい!
個体差によるのではなく、どうも木によるようでした。というのは、Shigeさんのお住まいの近くにアオギリが二本あるのだけれど、片方はレース状になっていないらしいのです。
木の年齢、風の当たり方、土の乾き具合など、いろいろなことが影響しているのでしょう。
昔、美しいレース状の種を拾って持っていたので、なんとしても欲しかったし、手に入って感激でした。
ところで、INAXのカタログ『種子のデザイン』にも、
「アオギリの実があったな」
と思い出して見てみました。
載っていたのは、レース状ではなく、まったくのごわごわの舟でした。
というわけで、透け透け、レース状の舟をつくったアオギリの近くに住んでいたShigeさんは、超ラッキー、そしておすそ分けをいただいた私も、超ラッキーでした。
もっとも、そのアオギリは、その後切られてしまったそうです。
比べてみると、美しさが、全然違います。
2011年10月28日金曜日
2011年10月27日木曜日
今年の小豆
バッタにほとんど葉っぱを食べられたにもかかわらず、
こぼれ種から育った小豆がたくさん採れました。
播種の手間なし、手入れなし、肥料なしでしたが、虫にも喰われず、なかなか健康な莢をつけています。
収穫したときに選別し、虫に喰われた種を捨てた場所から、毎年小豆が生えるようになって、もう七年目くらいでしょうか。栽培していたころ、草むしりなど、一生懸命手を掛けても虫に喰われてほとんど収穫できなかったことを思うと、嘘のようです。
気をつけることは、うっかり刈ったりしないことと、次の年のために全部収穫しないことだけです。
まだ、バッタもいます。
そして、熟れていない莢も、まだまだ残っています。
全部収穫すると、お汁粉が二度くらい楽しめるでしょうか。
2011年10月26日水曜日
ハナイカダの種は丸くなかった
なにげなく、ハナイカダの脇を通って、のぞいてみると、
「おっ」
夏に、丸いところしか見たことがなかった種が、なんと星型をしていました。
知りませんでした。
五つではなく、四つに尖っているのもあります。
ふ~ん、かわいいねえ。
hana-ikadaさんの美しい写真に触発されて、りっぱな望遠マクロのレンズではなく、一番安い望遠マクロレンズのついた小さなカメラを手に入れて、初めて撮った写真が、ハナイカダでした。
2011年10月25日火曜日
2011年10月24日月曜日
植物絵
日曜日に、守屋の「ギャルリートンボ玉」に、特別展示の植物絵を見に行きました。
ヨーロッパの古い本をばらして、一枚ずつの絵として、展示販売していました。
野草が主でしたが、ヒノキ科、マメ科、ヒシなど、興味深い絵がたくさんありました。
そして、一枚だけ買ってきたのが、20.5×12.5センチのこの絵です。
1804年から1830年にかけてパリで刊行された、ジョルジュ・キュヴィェ著の『自然科学事典』の一ペイジです。点刻銅版多色刷り、一部は手彩色の絵です。
あぁ、200年も前の本なのに、Sterculia balanghaと学名が記してあるのに、今更ながら驚かされます。日本では、葛飾北斎や喜多川歌麿の活躍していた時代です。
しかし、Sterculia balanghaは、
手持ちの植物図鑑(『FOREST TREES OF NORTHERN THAILAND』)の図版では、こんな実が生っています。
私はSterculia balanghaの実物を見ていないので、はっきりしたことは言えませんが、ちょっと違うような気がします。
むしろ、Sterculia foetidaや、Sterculia pexa(写真)ではないかと思われます。花の絵もよく似ています。
この絵とは別に、『ナイル川の源流』という本からの絵で、黒の単色刷りでしたが、似たような実がありました。それも欲しかったのですが、時代がもっと古いものなのか、希少本だったのか、お値段はこの絵の五倍もして、一桁違ったので、買えませんでした。
種の絵の、単色なのにみごとなこと。
ルーペでのぞきながら、どんな目と手をしていたのか、植物学者の世界旅行や、当時の薄暗かった本工房に思いを馳せています。
2011年10月23日日曜日
家にあふれているカマキリ
2011年10月22日土曜日
ガガイモの舟
makinoさんとTomokiさんに教えていただいた、こばやしジャム店で、富岡での出張販売を待たずに、少し種や実(莢)を注文してみました。
Mさんこと、kuskusさんの持っていた舟と同じもの、Tomokiさんによれば、ガガイモの一種とのことです。
それにしても、図鑑で見ると、ガガイモ科の花はどれも素敵です。
夏にガガイモ科のカモメヅルを刈ってしまったのが返す返すも悔やまれます。もっとも小さな花でしたから、まさかこんな大きな実は生らないでしょうけれど、小さなそっくりさんだったかもしれません。
来年は不精して刈らないようにしていたら、また生えてくれるでしょうか?
外はすべすべ、かっちり硬い舟です。
戯れに、水に浮かべてみました。安定感もあり、りっぱな舟でした。
2011年10月20日木曜日
小さな貝たち
以前、シナアブラギリと一緒に、Shigeさんが送ってくださった貝、私だったら、浜で見過ごしてしまうような、微小貝たちです。
福井からきた、カバザクラ。薄くてもろい貝で、赤ちゃんの爪のようです。合弁のものが三つありましたが、ひとつは残念ながら壊れていました。
写真を撮ろうと、つまむのも怖いほどの、はかなげな貝です。
高さが12ミリほどの巻貝は、サラサバイという美しい名前を持っています。
貝の図鑑を見ると、サラサ○○と名前のつく巻貝は、割合たくさんありました。いずれも更紗を思い起こさせる模様で装った貝たちでした。
やはり福井県敦賀で拾われたものです。
コンペイトウのような貝は、ウズイチモンジ、大きいもので直径15ミリくらいです。これも敦賀からきました。
そして、いくつあっても、どこで見つけても嬉しいタカラガイは、ハツユキダカラ。これは太平洋側、愛知県の浜で拾われたものです。
それにしても、貝に名前をつけた人々は、みんな詩人だったようです。
Shigeさん、ありがとうございました。潮騒が聞こえました。
2011年10月18日火曜日
美しいにんにく
にんにくは、9月から11月にかけて植えつけます。
適期を逃すと、できが大きく違ってしまう大根などに比べると、他の作業に追われて、農事カレンダーにしたがってはなかなか生活できない者には、うれしい作物です。
今年は、すでに植えつけてしまいましたが、近くの有機農家こうじさんから、にんにくをいただきました。
美しい!工芸品のようなにんにくです。
このまま、とっておけるなら、とっておきたいところですが、室内に置いておいても芽が出るので、植えるか、あるいは冷凍にして保存するしかありません。
右の市販のにんにくと比べても、まったく遜色のない大きさです。
こうじさんは、何年も自家採種しています。
そろそろ、私の植えたにんにくの芽が顔を出しはじめていますが、せっかくいただいたのだから、こうじさんのにんにくも植えるつもりです。
種としては、合計4、50個あるでしょうか。
全部植えたら、来年はにんにく長者になってしまいます。