本州の浜でも拾うことができますが、北海道で拾いやすいものといえば、やっぱりガラス浮きでしょうか。
ガラス浮き製造会社は北海道以外にもあったのかどうか、全国各地の漁師さんの間でも、かつてはガラス浮きが使われていましたが、圧倒的に北海道のものだったようです。
この3つは、今回の浜歩きでのらさんが見つけました。
一番下の大きめのガラス浮きは、
「ほら、そこにある」
と言われて、
「どこどこ?」
と別の方を見ていたほど、私はうっかり者でした。
一番下のガラス玉は、竹にくっついていて、竹には大きな釘を打ってありました。
タコをひっかけて獲る「いさり」という道具です。
錆びたくぎが引っかかるし汚らしいからと、外してガラス玉だけ持ってきましたが、すぐ後悔しました。
というのは、羽幌町の海鳥センターでこんなものを見たからです。
何と素敵な道具でしょう!
左が昔のもの、右が今のもの、タコはこれを目の前に突き出されると、別のタコが来たと思い、自分の縄張りから追い出そうと襲い掛かっていさりに抱き着くため、あえなく捕獲されてしまうというわけです。
じつは、浜で今風のいさりも見ました。網とがんじがらめになっていて取り出して見ることができませんでしたが、これも拾って来ればよかった。
どちらも今回最大の失敗でした。
右のガラス玉の内側のへそがよく見えます。 |
最初の写真の上段の大きいガラス玉2つは、羽幌在住ののらさんの弟さんが、のらさんのために拾って庭に転がしている中からいただいてきたものです。
気泡も入っていて、素敵なものでした。
最初の写真の中段の左2つは、稚内の北方記念館を訪ねたとき、Tさんにいただいたものです。
撮ったはずの写真がなくて残念ですが、北方記念館ではTさんの拾った漂着物の展示をしていました。透明のガラス浮き、コバルトブルーのへそがついたもの、茶色、紫色、きれいなエメラルド色の模様がついたようなものなどなど、珍しいガラス浮きが展示してありました。
Tさんは、ビーチコーミング歴がまだ数年と比較的浅い方ですが、
「いままで、ガラス浮きはどのくらい拾われましたか?」
とたずねると、
「手元にはもうないけれど、300くらいでしょうか」
というお答えでした。
あとで、ビーチコーミング歴がTさんより長いのらさんにどのくらい拾ったかと訊くと、案の定もっとたくさん拾ったそうでした。
のらさんは今では、印(マーク)のあるガラス浮きしか拾ったり手元に置いたりしないそうですが、マークのあるガラス浮きだけで、ゆうに30種類を超えているそうです。
メノウ、貝、そして「ご自由にお持ちください」と書かれた箱の中にあった石もいただきました。
最後に、やっと私が拾ったものが出てきました。
ガラス浮きが波間を漂って、岩などにぶつかって割れて、さらに波に洗われて、削られて丸くなったガラス浮きのへそ部分です。
私には、ヒスイなどの宝石を拾ったより嬉しいものでした。
4 件のコメント:
いさり...初めて知りました。浮くんですね?そして上下に動かしてタコを釣る...。一般的には錘をつけて沈ませる蛸エギですが。しかし、ウキがこれほど大きなものだと水中に浮き部分は沈まないですけど、そんな状態でもタコが釣れるんですね。不思議〜。私も自分でエギをつくりますが、機会があったらまたこの「いさり」も作ってみたいです。タコが釣れたところも気になりますね。
hattoさん
タコは、じつにいろいろ生態を研究されていますね。
北海道のある町では、生きたタコを持ってリレーが行われるそうです。リレーですからタコを次の走者に渡さなくてはならないのだけれど、脚を絡みつけていて、一本外せばほかの脚で吸い付いてくる、とっても面白いリレーだそうです(笑)。
多分重りになるなるものもあって、全く浮くのではなく、タコのいる辺りの海中を微妙な位置で引くのだと思いますよ。
のらさん
ありがとう。あれを使う現場を見たいなぁ。
もっとも、船酔いしてしまいそうだけれど(笑)。
コメントを投稿