その昔、東京郊外に住んでた家の中庭に植えていたエビネが、何十年も放置同様、荒れ果てた庭で少しずつ株を大きくしていました。八郷に住むことが決まり、その家を手放した時、コブシ、金木犀、彼岸花などとともに、エビネも掘り上げて、とりあえず、気に入るに違いないと思われる林の中(他人の土地)に植えておきました。
案の定、そこが気に入ったようでしたが、わざわざ足を運んで、のぞかないと見られない場所だったので、花を見逃した年もありました。
そこで、よく見えるところに移したのは、五年くらい前だったでしょうか。ところが、移植した時には気づきませんでしたが、夏の間は西日が長くあたって、葉が焼けたようになっていました。
どうしようかと思いつつ、でも花は咲かせるから、そのうち環境に慣れるかとそのままにしておいたところ、根の乾燥も進んだのか、すっかり弱ってしまいました。
で、この冬、やっと西日のあたらない、生垣の下にそっくり移してやりました。いくつかの株にわかれていますが、小さくなり、すっかり弱っていました。
ちょっと移植時期が遅かったでしょうか、今年花を咲かせたのはたった一株だけでした。
クヌギのような大きな木の下なら目につきますが、今度は生垣のドウダンの下、のぞきこまないと花は見えませんが、家の前で、見ようとしたらすぐ見える場所です。
今年は期待できませんが、小さな株が四つほど出ているので、来年は咲きそうです。
こちらはカクチョウラン(鶴頂蘭)の苗です。
しばらく前、お蕎麦屋さんの店内に、大きな株が置いてあって、エビネかなと思って見ていたら、カクチョウランと言う南国の花だとのこと、夫人の亡くなったご両親が持っていたもので、昨年初めて花が咲いたとのことでした。
葉が素敵な感じで、花を見たこともないのに、ネットで買ってしまいました。
ただ野草には常にジレンマがつきまとってしまいます。奄美の植物だそうですが、植木屋さんたちは乱獲しなかったかしら?昨日も散歩していたら山から植物を乗せて走り去る、植木屋さんとおぼしき花泥棒を見てしまいました。
ここに越して来た時は、こんなに緑に囲まれているのだから、
「やった、鉢植えの植物とはおさらばだ」
と喜んだものでした。でも、雀百まで踊り忘れず(?)、瞬く間に南国の植物が増えて、鉢を引きずる生活になってしまいました。
あぁあ。
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