2013年3月3日日曜日

アダンとソテツ


ご存知、田中一村のアダンです。
アダンやクワズイモの存在も、一村の絵を通して、初めて知りました。
 
以後、アダンやクワズイモに憧れていて、クワズイモにはわりと早くお目にかかりましたが、アダンを見たのは、確か1998年、タイ南部トラン県ででした。
アダンの生えていた村の農家から、アダンの葉で編んだお祈り用の敷物を譲っていただいて来て、農作業に使っていましたが、八郷に来た当時は、ものが多い割には収納できる場所が限られていたため、残念ながら雨に当てて、かびさせてしまいました。


前置きが長くなりましたが、mmerianさんに送っていただいたアダンPandanus odoratissimusの実です。


これも田中一村のアダンです。
アダンはタコノキ科タコノキ属ですが、木姿は枝がくねくねとしています。


2010年にタイ南部クラビ県に行った時もアダンを見ましたが、実が若くて、拾えませんでした。


この絵の左側には、


ソテツの絵が描いてあります。
ソテツってこんなに派手に実をつけるんですね。ソテツの木はこのあたりでもよく見ますが、実をつけているのは見たことがありません。


先日、横浜に行った時、ふと見上げたらビルのヴェランダに何本もソテツだけ植えている家がありました。


ビルのオーナーの住居でしょうか、ソテツだけです。
「ソテツが好きなんだ!」
と、ソテツ好きの私は、酔狂にも思わず写真に撮ってしまいました。


その、ソテツの実です。


この絵にも、ソテツとアダンの両方が見えます。こんなに低くても実が生るんですね。
残念ながら、横浜のソテツより、奄美のソテツの方が嬉しそうにしています。


アダンの葉っぱで編んだ籠は、フィリピンでつくられたものです。
アダンは学名が、Pandanus odoratissimusですが、アダンと言う名前を知る前は、パンダナスとか、パンダンの方が耳になじんでいました。フィリピンの言葉では、カラグモイと呼ぶようです。


そのアダンの葉で編んだ籠にmmerianさんからいただいた、漂着種子を入れて置くって、素敵なことだと思いませんか?
「あらっ、お久しぶり」
なんて、葉と実の会話が聞こえそうです。


 


4 件のコメント:

mmerian さんのコメント...

奄美に行った時、アダンとソテツとクワズイモとヘゴに目を奪われました。一村の気持ちが解る気がしました。
アダンの実、まるごと一個持って帰りたかったけれど我慢?しました。笑

さんのコメント...

mmerianさん
宮崎にもソテツがいっぱいありそうなのに、奄美のソテツはよかったですか?
なんか奄美のソテツを見ていると、「一鉢欲しいなぁ」という気持ちが失せます。どうせ、家で育っても貧弱だろうからと。もっとも、ガジュマルは育てていますが(笑)。
こうして漂着するくらいだから、アダンの実はまるごととっておけるのでしょうね。超豪華!持って帰れば良かったのに(笑)。

Shige さんのコメント...

一村のアダン、コレは前に美術の教科書の表紙に使われていました。

タコノキ科のアダン、南西諸島でオレンジ色のでっかい実がなっていて、そこにヤドカリが群がっていました。オレも負けずに喰いついたら、微かに遠いところで甘みを感じました。でも、あれが欲しいとは思わなかったな~!(笑)

さんのコメント...

Shigeさん
形からなんとなく、パイナップルを想像しますが、喰いついたのですか?すごい!パンダナスとアナナスの違いですね。
枯れた葉があったり、タコの足幹がぐにゃぐにゃして形が取れていなかったりして、本物は絵のように美しくはないですよね。でも、観光客がエジプトに行ってピラミッドを見たらほっとするのかどうかわかりませんが、最初にアダンを見たときは「これかぁ」とホッとしました(笑)。
それにしても、一村の絵は美しいです。