2015年8月31日月曜日

コペンハーゲンの木の実


どんぐりの季節にはちょっと早かったようでした。
それでも、採りたてのときは何とかなるかと思っていましたが、


一ヶ月近く経ったら、すっかりしなびてしまいました。


カエデは大丈夫でした。


このとき緑色だったものは、ちょっと褪せてしまいましたが、



形は変わらずです。


こんな実も拾いました。


これは、カニの爪のようでもあり、フウセンカズラにも似て、膨らんでいます。
「種はどんなかしら?」


開いてみたら、残念ながら種は入っていませんでした。


ヘーゼルナッツは九月に熟れて落ちるそうです。
町の街路樹や大学の庭に植えてあるので、拾いに行けば、いくらでも集まりそうです。



置いて来てしまいましたが。赤いのはミラベル、とげとげの丸い実はマロニエの実です。










2015年8月30日日曜日

コペンハーゲンの街角で


このときは、いったい何を見に行ったのでしょう、地下鉄と舟を乗り継いで、コペンハーゲンの新しく開発されている地域に行ったことがありました。 

 
イエンスは建築家ではありません。夫も建築家ではないのに、自分も行ったことがないからと、新しい建築を見せたかったみたいでした。
新しい建物は、壁や屋根が水平や垂直ではなく、
「まっすぐでなかったら新しいというもんじゃないだろう」
と思われるものでした。

運河には、新開発地域に渡る、歩行者専用の橋が架けてありました。
この橋のらんかん、鍵が結びつけてあります。


「なにこれ?」
「カップルで結びつければ恋が成就するって。世界的に流行っているらしいよ」
とイエンス。


とくに、橋の中央あたりでは、めちゃくちゃに結びつけてあります。


鍵だけではなく、赤ちゃんのおしゃぶりも結びつけてあります。
「これはなに?」
「子どもが丈夫に育つらしい」
誰が、そんなばかばかしいことを考えているのでしょう?
「これも恋が実るってことでもあるらしい」


後日公園で、木にいっぱいおしゃぶりがぶら下げられているのも見ました。


そして私は、この橋の脇の石畳で、こんなものを拾ってしまいました。





2015年8月29日土曜日

見たぞ!見た、見た。うっとり


デンマークの北部各地の、あちこちで目にしたハマナスです。


道路の脇など、空き地さえあれば生えているのですが、見飽きることがありませんでした。
スキャンの町には、道路わきにもいっぱい生えているけれど、ハマナスを生垣にしていた家もありました。
 

ハマナスには、桃色、赤に近い桃色、白などがあって、ハマナスという名前より、ワイルドローズ、野生のバラと言った方がぴったりの可憐さでした。


あちこちで、実も生っていました。
実の皮の部分は、ジャムにするとおいしいそうです。


まさか、見られるとは思っていなかった、ヘザー(Calluna vulgaris、和名エリカ)。
ヘザーの咲く荒野は、ヒースと呼ばれていて、イギリスの小説によく出てきます。

その昔、映画、『小さな恋のメロディー』を見たときには、もしかしてあれがヒースだろうかと、ラストシーンだったか、少年がトロッコに乗っているところで(うろ覚え)、目は野原に釘づけになっていました。
ただ、イギリスにはヘザーしか生えていないヒースがあるそうですが、デンマークのヒースには、、他の植物も見られました。

以下は、ヘザーの近くで見た植物です。


乾燥した苔。


ブルーベル。

黄色いマメ科の花。


矢車草に似た花、などなどでした。







2015年8月28日金曜日

デンマークの石(七)番外編


最初に行ったフィヨルドで、夫も石を拾ってくれましたが、その一つがこれでした。
「重いだろうから、要らない石があったら置いて行って。庭に置くから」
とアンに言われ、この石は置いて行く石として、窓枠に乗せておきました。だって、ありふれた砂岩です。

この面もちょっと顔に見えますが、


こちらの面はもっと顔に見えます。
石は、片方の眉をつり上げて、なにか言いたげです。


「置いて行かないで」


そのうち、
「辮髪の王さん」
などと名前をつけて、馴染んでいたら置いて行けなくなり、連れて帰ってしまいました。
王さん、嬉しいかな?


これも夫が拾ったレンガです。
「拾った時は割れてなかったの?」
「いや、割れていたよ」
私なら、割れていたら拾いません。
「すぐ近くに落ちていたの?」
「いや、遠くはないけど、離れていた」

これも「置いて行く石候補」だったのに、連れて来てしまいました。


さて、最初のフィヨルドでアンが拾った石。


「珍しい石じゃないけれど、窓のところの飾りにしようと思って」
と言ってたとおり、


さっそく窓辺に置かれていました。

アンにウニの化石をもらったとき、アンはウニの化石とただの石を分けてしまいました。


「あら、この石はどうするの?」
「庭に置くのよ」
「もらっていい?」
「もちろんよ」
というわけで、あの黒くてまん丸い石、私のところへ来てしまいました。





2015年8月27日木曜日

デンマークの石(六)


コペンハーゲンに戻ってから、コペンハーゲンの南の、クリント(STEVINS KLINT)に行きました。
このあたりは、地形もおもしろく、化石もいろいろ発見されていて、ユネスコの自然遺産に登録されています。
まず、Tommestrupの灯台を目指しました。灯台には、ガイドが常駐しています。


この建物が最初の灯台で、そのあとに塔が建ったそうです。
「えっ?」
海は深く落ち込んでいるとはいえ、ちょっと奥まった、こんなに低いところで、灯台の役割をしたのでしょうか?


灯台として使った部屋に入ってみたら、意外とよく海が見えました。
今は目の前に、海の監視棟が建っていますが、それがなかった頃は、灯台として十分機能したことでしょう。


先端まで行き、左を見ると、チョークの崖が見えます。
ここで、ガイドの方に石が拾えるところを教えてもらい、灯台より北のHoltug Kridtbrudに行きました。

余談ですが、ガイドの二人は絵になる方々でした。
一人は男性、もう一人は、男性っぽい女性でした。その顔つきの精悍さ、ユニフォームのかっこよさ、手にしている、白い縦長のコーヒーマグのなんと似合っていたことでしょう。
惚れ惚れと見とれて、写真を撮らしてもらいたかったのですが、そこは奥ゆかしさに阻まれて(?)、カメラを向けることができませんでした。
それが、心残りと言えば心残りです。
 

うぉぉ、昔チョークを採掘した跡が、深くえぐれています。
さて、海へはどうやって降りるのでしょう。


急なスロープには縄がぶら下がっているのが見えました。それにつかまりながら降りるのです。


人工的に掘られた跡に転がっている石。
固い固い石で、白い石灰石に覆われています。


その昔、海中で石灰質に覆われたのでしょうか?


海はもうすぐそこです。


浜に出ました。
チョークの壁の真下あたりを見なくてはいけないのに、ついつい波打ち際を見てしまいます。


波打ち際では、まん丸い石が行ったり来たりして、見飽きることがないのです。


石の宝庫です。


崖の上にはこんな看板も立っていました。
ここでは、チョークの中から、サメの歯の化石も、いっぱい見つかったようです。
いいなぁ、こんな海。


拾って来た丸い石たち。


中でも、一面にかびたようなこの石がお気に入りです。


これらも素敵です。


魚のような、目と口のある石。


これは、サメの歯でしょうか?それともただの石でしょうか?


そして、これがあの化石です。


これで、私の石拾いも終わったのでした。