2015年8月28日金曜日

デンマークの石(七)番外編


最初に行ったフィヨルドで、夫も石を拾ってくれましたが、その一つがこれでした。
「重いだろうから、要らない石があったら置いて行って。庭に置くから」
とアンに言われ、この石は置いて行く石として、窓枠に乗せておきました。だって、ありふれた砂岩です。

この面もちょっと顔に見えますが、


こちらの面はもっと顔に見えます。
石は、片方の眉をつり上げて、なにか言いたげです。


「置いて行かないで」


そのうち、
「辮髪の王さん」
などと名前をつけて、馴染んでいたら置いて行けなくなり、連れて帰ってしまいました。
王さん、嬉しいかな?


これも夫が拾ったレンガです。
「拾った時は割れてなかったの?」
「いや、割れていたよ」
私なら、割れていたら拾いません。
「すぐ近くに落ちていたの?」
「いや、遠くはないけど、離れていた」

これも「置いて行く石候補」だったのに、連れて来てしまいました。


さて、最初のフィヨルドでアンが拾った石。


「珍しい石じゃないけれど、窓のところの飾りにしようと思って」
と言ってたとおり、


さっそく窓辺に置かれていました。

アンにウニの化石をもらったとき、アンはウニの化石とただの石を分けてしまいました。


「あら、この石はどうするの?」
「庭に置くのよ」
「もらっていい?」
「もちろんよ」
というわけで、あの黒くてまん丸い石、私のところへ来てしまいました。





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