2009年7月30日木曜日

イルカンダ


8月20日訂正

これはイルカンダ(Mucuna macrocarpa)というマメだそうです。長い間、名前がわかりませんでした。それが、ようやくビーチコーマーの人たちのブログを覗いたりして、ワニグチモダマというのではないかというところまできていました。
しかし、最近、『奄美大島 漂着マメの資料室』というブログを見つけて、その中の「漂着マメ図鑑」を見ると、ワニグチモダマよりもイルカンダというマメの方に特徴が似ていることがわかりました。
「漂着マメ図鑑」には、ちょっと見には同じようなよく似たマメたちが、厚みや種のまわりにぐるっとついているヘソの色や形状などで分類され、わかりやすく説明されています。
ワニグチモダマはヘソ部分が引っ込んでるのに比べ、イルカンダはむしろ盛り上がっているようです。

イルカンダはモダマに比べるとずっと小さくて、直径は2センチ強ほどしかありません。モダマはカンボジアではビー玉のようにして遊ぶと以前書きましたが、イルカンダはおはじきとして遊ぶのに、ちょうどいい大きさです。
森の中で拾ったのですけれど、どこの森で拾ったのだったか、今ではまったく覚えていません。

2009年7月22日水曜日

モダマ


モダマ(Entada phaseoloides)が海流に乗って、日本の浜辺まで辿り着くことは知っていましたが、最近ビーチコーマーさんたちのブログを覗くようになるまで、彼らの間でモダマがこんなに熱く語られているなんて、まったく知りませんでした。モダマそのものというより、遠く旅したその軌跡にロマンをかきたてられているようですが...。
私の手元にあるモダマは、旅したモダマではありません。籠や箱、缶などにばらばらに入っていて、まだ整理もついていないのでどのくらいあるかわかりませんが、50個くらいでしょうか。でも、そのうち拾ったものは、1、2個で、あとは市場で買ったり、友人にもらったりしたものです。
カンボジアでは、お正月(旧正月)にモダマをビー玉のようにして遊ぶ慣わしがあります。そのため、正月前には市場のあちこちにモダマが積み上げられます。それを見ると、毎年、お正月が近づいたんだなあと感慨を新たにし、ついつい買ってしまうというわけでした。
そして、お正月が明けると、子どもたちがモダマ遊びに興じるにぎやかな声が、路地路地に響きます。二手に分かれて、相手のモダマにぶつけて取るのですが、大人も含めて、大勢の見物人がそれを取り囲みます。それはそれは楽しそうですが、その遊びをするのは、一年でその季節だけです。

大きいモダマ、小さなモダマ、中にはハート型のモダマもありますが、とにかくまだ棚ができてないので、出して並べてみることができません。棚ができて、全部揃って見られる日が楽しみです。

2009年7月20日月曜日

亀の骨


川沿いの村から先住移動民のプナンの村まで4時間と聞き、サラワクの熱帯多雨林の中を歩いていたときのことでした。
ゴム草履や裸足の案内人たちが飛ぶように歩いていくのに比べ、日本人の私たち一行は、川にかかる一本の丸木橋の前ではまず呼吸を整え、両手を広げてバランスをとりながら、そろそろとおっかなびっくり渡ったり、川の中を歩いたあとは、防水靴の紐を解いて中の水を捨て、水と過歩行とでパンパンに膨らんだ足を無理やりまた靴に押し込んだりなどなど、時間のかかること、かかること。けっきょく11時間かかって、やっと村にたどり着いたときには、日も暮れかかっていました。

途中、何度か休憩しました。休憩中には、足元のアリや、擬態のナナフシを見たりしましたが、こんな骨が落ちていました。亀の骨だそうです。ハリネズミが衣替えをしたのか、その針も落ちていました。

熱帯多雨林の中は、高い樹冠が遮って日光が届かないため、すかーんと開けています。しかし、上は木の葉で埋め尽くされているし、木の幹の向こうには木の幹が見えるというのが重なって、木の幹が壁のように見えます。まるで幹の檻に閉じ込められたみたい、案内人がいなければ、四方が同じ景色の中で、道を失うのは簡単なことでしょう。

プナンの人たちは、似た葉の中から食べられる植物、薬草、毒草など見分け、水を含んだ木や竹を見つけて水を飲み、頭上に小動物を見つけると吹き矢で射て焼いて食べ、もうのびのび自由自在でした。

2009年7月2日木曜日

街路樹の種


地中海沿岸の国でのこと、道を急いでいて、ふと見上げると、街路樹にこんな存在感のある種がぶら下がっていました。写真を拡大すると見える中の実は、ものすごく鮮やかなオレンジ色でしたが、今では色褪せてしまいました。

一年ほど前、友人宅で同じものを見かけました。今回、名前を聞こうとメールしてみましたら、もらったものだとのこと、「あれ、マダガスカル土産だったかな?」などと言っていましたが、まだ判明していません。
形を楽しんでいる私は、さして名前を重要視していませんが、わからないよりわかった方がいいかもしれません。

種を入れてある容器は、カンボジアの水飲み(コップ)です。金属のものもありますが、これは竹を編んだものに漆などの樹液を塗ってあります。軽くて、使いやすいものです。