2010年8月24日火曜日
サルトリイバラの実
朝、散歩していたら、サルトリイバラの実が落ちていました。
見上げると、そこここに実がなっています。
小さいころ、サルトリイバラの実をリンゴに見立てて遊びました。花屋さんの店先に並ぶほど赤く色づくと美味しくないのですが、このくらいの色のときは、しゃりしゃりして、ちょうどリンゴのような味がします。
かつては、子どもが口にできるような植物が山にいっぱいありました。
赤松のヤドリギは、もう長い間目にしていません。小さな小さな緑の実を、ガムがわりに噛みました。
ヤドリギは、山で一年分の薪を切り出してくる秋の終わりに採れたのでしょうか。木を切り出した人が、短く切った松を、木製のネコ車に積んで縄をかけ、その上に、子どものために取っておいたヤドリギの枝を挟んでいるのを見かけるたびに、うらやましく思ったものでした。
私は祖父母と暮らしていましたので、木は人を頼んで切り出してもらっていましたから、ヤドリギとは無縁でした。学校に、得意そうに、そしてたいせつそうに持ってきた友だちにせがんで、少し分けてもらう以外、高いところに生えているヤドリギを手に入れる方法はありませんでした。
ナツハゼ(Vaccinium oldhamii、私の育った倉敷ではガンスと言いました)は、ちょっと酸っぱいけれど、子どもには、秋が来るのが待ち遠しい木の実でした。極々最近、ナツハゼがブルーベリー(Vaccinium cyanococcus)の仲間だったと気がつきました。
きれいに下草が刈られた秋の山に、きのこ探しに行って、行きあうままにナツハゼを食べながら、きのこを探して歩き回るのは、本当に楽しいひと時でした。
私の育ったあたりには、アケビはありませんでした。アケビは、大きくなってからであった味です。
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8 件のコメント:
そうそう、低地にはアケビって生えませんからね。ある程度の標高が必要なようですね。
そのかわり「もくまんじゅう」と呼んでいたムベが身近にありました。
アケビのようにパックリ実が割れませんが、中身はほとんどアレでしたよ。
ただ、皮はアケビよりもずっと固かったです。
Shigeさん
ムベも知りませんでした。関東以西に生えているというのに。
「むべなるかな」という言葉を知っているというのに。
もっとも驚くに値しません。母に言わせると、「あなたはものを知らない」ということですから。
また、ひとつ勉強になりました。ありがとうございました。
春さん、はじめまして!
こちらでも、サルトリイバラの葉っぱを使って柏餅を作りますよ!
私は県外に出て、本物の柏の葉で作った柏餅を見る迄、サルトリイバラの葉っぱを柏の葉だと思い込んでいました。(でもやっぱり、本物の柏を知った今でも、カシワの葉と呼んでいるのですがね ^^)
これからもよろしくお願い致しますm(_ _)m
渚の探偵:助手さん
コメントありがとうございます。
私も小さいときは、サルトリイバラのことを、「柏餅の葉」と呼んでいたような気がします。
ここに来て(9年前)サルトリイバラを久し振りに見たときは、とっても懐かしかったです。小さいころ、祖母と一緒に山に採りに行っていましたから。
柏は北方系の植物なので、南国には無いのでしょう。それでサルトリイバラを代用したのでしょう。
わたしの地域でもサルトリイバラを使って餅を包みます。餅といっても麩餅で、生麩の中にこし餡がはいっているやつ。これをさんきら餅と呼び、サルトリイバラも「さんきら」と呼んでいます。
Shigeさん
さんきらというのは、聞いたことがありませんでした。また、麩餅も、大人になってから「高級和菓子」として知ったくらいで、小さいころは知りませんでした。
確かに、子ども時代、結構お麩を食べましたが、いつも乾燥したもので、生麩は存在も知りませんでした。Shigeさんの育った地域は、お麩の産地だったのでしょうか。
昔は、本当に地域、地域で食べ物が違っていましたね。
ところで柏の葉っぱ、冬も散らないで縁起がいいといわれていますが、汚らしいし、潔さもないので、あんまり好きになれません、
柏の葉の柏餅は大好きですが(笑)。
麩の産地かどうかは知りませんが、愛知の尾張地方ではさんきらがよく食べられています。
大口屋さんが有名で、たしか日本橋あたりの三越でも売られることがあると聞いたことがありますね。
北海道は中札内の柏林壮観です。ちなみにこの柏林の持ち主はお菓子の六花亭さんですよ。
Shigeさん
笹で包んだ麩饅頭は時々食べることがありますが、さんきらに包んだものは見たこともありません。さんきらの葉の方が集めるのが大変ですから、高級品かもしれません。
柏の林は、緑のときは美しいでしょうね。
このあたり、ところどころ、農家の庭に植えてあります。丈はせいぜい3メートルくらいでしょうか。冬しか目立たず、他の季節にはすっかり忘れてしまいます。
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