2016年5月4日水曜日

サポニンな日


益子の陶器市で、植物で染めた布や糸を売っている女性の店先には、染色材料の種などが置いてあって、興味津々でした。


その店でディスプレイに使ってあった羽根つきの羽根、訊くと手づくりでした。
彼女のお隣りの家に無患子(ムクロジ)の木があって、種をいっぱいもらったそうです。そして、水辺を散歩していたとき、水鳥の羽らしきものが落ちていたので拾って、自分でつくってみた羽根だそうです。


水鳥の羽が美しく、ふわふわしていて、何とも気持ちの良い手触りです。
というわけで、分けていただいてしまいました。


「ムクロジの実も持ってって」
というわけで、実もいただいてきました。
「昨秋の実だから、蒔いたら芽を出すわよ」
そうか、蒔いたことはなかったけれど、蒔いてみましょうか。


サイカチの実を売っているお店のことも教えていただいたので、行ってみました。


サイカチの実を見たのは初めてでした。日本の木にしては、大きな実でびっくり。振ると、からからと音がします。

このあたりの旧家で、鬼門に大きなサイカチのある家があります。サイカチの木は棘だらけだから、悪霊も入っては来られないということです。
この家の脇を通るときはいつも見上げていましたが、古い木なのか、葉は茂らず、実が生っているのも見たことがありませんでした。

ところで、サイカチをネット検索してびっくりしました。
なんと、ムクロジ同様たくさんのサポニンを含んでいるので、洗濯に使われていたそうです。
莢を水に浸して、柔らかくなったところで揉むとサポニンが溶け出るのでその水で洗濯しますが、一度だけでなく、何度も何度も洗濯ができるそうです。






2 件のコメント:

hiyoco さんのコメント...

ううっ、「サポニンな日」なんてキャッチーなタイトル!植物っていろいろ毒で武装してますよね~。そして人はちゃっかり利用して。
ムクロジと水鳥の羽根つきの羽根、素敵ですね!!!なかなかこんなフワフワのきれいな羽根拾えません。
サイカチ、初めて耳にする名前です。でも古くからある日本固有種なんですね。花も実も素敵ですが、棘が凄すぎる。。。凶器になりそう。

さんのコメント...

hiyocoさん
水鳥の羽の羽根素敵でしょう?
つくった方は、お隣さんからムクロジの実を拾っていいと言われるまで、ムクロジのことは知らなかったのですって。そして、羽根をつくったら、羽根に似合うようにと、骨董市で一昔前の羽子板まで買って(笑)、飾ってありました。このあたりでも、落ちている鳥の羽を見ますが、拾いたくなるような素敵な羽には、お目にかかったことがありません。

サイカチはいったい、何から身を守るためにあんな棘をつけたのでしょうね?サバンナのように、山羊に食べられちゃうわけではないし...(笑)。
近所の旧家にあるサイカチの木は、樹齢100年以上の木ですが、それを鬼門に植えるというのも、すごい発想です。邪鬼があの棘に刺さる姿でも想像したのかしら?