2011年6月14日火曜日

瓦を拾ったりしたくありませんでした。



地震から三ヶ月経ちました。
地震直後に、「鉾田の方では、屋根の修理に一年以上かかると言われたらしい」と聞き、「そんな、どうして?」と信じられませんでしたが、だんだん、それが現実となりつつあります。

我が家の周りを見ても、修復された瓦はほとんどありません。みんなシートを被せたままです。

まず、瓦屋さんの数が限られていること、問屋の瓦が地震で全部割れてしまったこと、瓦の産地の生産が間に合わないこと、地震直後は瓦運搬の輸送手段がなかったこと、そして、いま言われているのは、瓦をとめる「土」と呼ばれている、漆喰状の接着剤の生産ができないことです。




地震からしばらく経った頃の庭の様子です。地震の揺れが長く続いたため、次第に振幅が大きくなり、寄棟の棟瓦の半分ほどが落ちました。
拾い集めた瓦を役場に持って行くと、役場の広場には、瓦の山が出来ていました。




というわけで、今日も我が家の瓦の上には、シートを押さえて土嚢袋が乗っています。
津波や液状化に比べれば小さな被害でしたが、なかなか地震の後遺症は消えそうにありません。



3 件のコメント:

Shige さんのコメント...

やはり関東、地震の被害が目で見て分かりますね。お見舞い申し上げます。

最近ではそんなに多くない瓦葺、メンテの材料でもなかなか大変ですね。

それにしてもそっちの屋根、斜度がきついですね。雪の加減でしょうか?

さんのコメント...

Shigeさん
ありがとうございます。

瓦の勾配がきついのは、単なるなるデザインです。七寸勾配と言って、一尺横にいった点と、七寸上にいった点を結んだ三角形の勾配です。
瓦屋さんは七寸勾配まで足場なしで上れるといいますが、普通の人間には、すべって怖い角度です。
六寸とか五寸勾配だとずっと緩やかになりますが、無骨できりりとした感じが出ないのかもしれません。
このあたり、農家づくりは七寸が多いようです。数寄屋づくりになると、ずっと緩い勾配になります。

雪は殆ど降りません。

さんのコメント...

Shigeさん
失礼しました。
屋根勾配はデザインで決めたのではなくて、軒の高さを決め、二階の部屋があまりにも天井が低くなりすぎないようにしたら、必然的に高さが決まってきて、それが七寸勾配に近かったので七寸勾配をとったそうです。
我が家は南からみると平屋のように見えますが、二階になっています。