2012年3月4日日曜日

ルドラークシャ


寝ながら、『ネパール・インドの聖なる植物 』(T.C.マジュプリア著、西岡直樹訳、八坂書房、1989年)を久しぶりに開いていました。

あの、正体不明のに関する記述があるのではないかしら、と思ったからでした。
『ネパール・インドの聖なる植物 』には、木、草、野菜など、こんなものまでと思われるくらいいろいろな植物が取り上げられていますが、鳳眼菩提樹については何の記載もありませんでした。

ところで、ルドラークシャ(ジュズダマ菩提樹、Elaeocarpus sphaericus)については、14ページにわたってとても詳しく書いてありました。
興味深いのは、球の中心を穴が貫いているものが上等とみなされると書いてあることです。
知りませんでした。上等なものは、最初から穴が開いていたのです。
また、直径15ミリくらいの大きさのものが一般的だけれど、直径30ミリほどのものか、あるいは豆粒ほどの小さいものが、特にご利益があるとも、書いてありました。

先日、コインやサイコロに交じってルドラークシャの実が見つかりました。
一瞥して、穴が開いていたので拾ったものではないと思い、
「買った覚えもないのに、どうしてあるのだろう」
と、しまい込んでしまいました。

それが、小粒で、ナンバンアカアズキほどの大きさ、もし最初から穴が開いているものなら、相当なご利益があるかもしれません。
と、引っぱり出してみました。


「あらぁ、安っぽい」
小粒には小粒ですが、石か何かにこすりつけて、転地を平らに削り、そこに乱暴に穴を開けています。


ルドラークシャは、肌に身につけておくと、富や財など欲しいものがすべて手に入るけれど、傷のついたものは持たない方がよいとも書いてありました。人工的に開けた穴も、しっかり中心を通っているようにと。
手元にあるルドラークシャの穴は曲がっているし、もともと傷がついていたと思われる実も交じっています。

粗悪なルドラークシャは、またまたお蔵入りとなりました。



4 件のコメント:

mmerian さんのコメント...

海外に出ることに縁のない私にも、この種子は見覚えがあります。東南アジアショップで売られていますよね?海でやっと1個だけ拾ったパンギノキの種子もマラカスとしてじゃらじゃら売られているのを見つけた時は驚きました。最近、東南アジアショップのアクセサリーや楽器売り場は必ずチェックしています。菩提樹の実だとは思いもよりませんでした。

さんのコメント...

mmerianさん
日本では菩提樹と俗称していますが、菩提樹とは違うんですよ。でも、木の実というより、つくりものっぽいですよね。
ルドラークシャにはいろいろ物語がついています。
でも自分のを見て、ルドラクーシャにも品が備わっている実とそうでもない実とがある(笑)と思いました。
おかしいですね。

Shige さんのコメント...

数珠になる木の実って多いのですね。チャンチンモドキの実も数珠になると聞いたことがあります。
そういえば、小林さんとこでチャンチンモドキの実も売られるようになりましたね。

さんのコメント...

Shigeさん
いろいろな実が、数珠に使われていますね。シロツブなんかも。
ところで、Shigeさんも小林ジャム店チェックしているのですね?(笑)
ゴバンノアシが欠品になっているけれど、入る予定がないそうです。残念。
海岸で拾ったきったないのでも持っていればよかった。以前家の近所では、花屋でゴバンノアシが「種」として売られていたと聞きました。水に入れておくと芽が出るって。もう売っていません。