「海へ行ってみようか」
「うん、久しぶりだね」
お休みの日に、家から東へ、東へと、できるだけまっすぐ行って、突き当たったところの海へ行きました。
旭村の浜には、矢印のような形の防波堤が、東を向いて三本、約一キロ間隔で突き出ています。
その真ん中の防波堤の近くに着きました。
東北大地震から四年以上経ったというのに、ここは誰も来ない浜なのか、あのときのままに大きな根つきの木が転がっていました。
矢印形の防波堤まで来ると、津波のときに流されてきたものが、そのまま溜まっていました。
ひたちなかあたりは、道路から近いし、海水浴客も来るので、津波の運んだものはほとんど片づけられています。
たくさんのバナナ浮きや、スチロール浮き。
大きな木も。
漂着物の上に、大きな石が乗っているのは、
左側の小さい石が見えているところに敷いてあった石が、津波で北方向に流されたようでした。
堤防の下(南)には、杉の木が丸々一本転がっていました。
見かけたのは、フードを目深にかぶった、女性(たぶん)だけ。私たちは小一時間浜にいましたが、その間コンクリートブロックの上につくねんと座ったきりで、一度も動きませんでした。
そんな寂しい海岸でしたが、和ませてくれたのは、
コウボウムギでした。
初めて見ました。
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