2019年5月10日金曜日

待宵草


マツヨイグサ(Oenothera stricta)の原産地はチリやアルゼンチンといった南米だそうです。
嘉永年間(1848-53年)に日本にもたらされ、観賞用として植えられていたものが逸出し、昭和30年代には、同属のオオマツヨイグサ O. erythrosepala )とともに空き地などに大群落を形成したこともありましたが、近年はメマツヨイグサ O. biennis )に押されて、あまり姿を見なくなりました。


「なになに、観賞用として植えたら逃げ出したんだって?」
笑ってしまいます。
マツヨイグサは本当に逃げるのが好き、そして自分でこうと決めたところには、抜いても抜いても芽を出します。


それが我が家の場合、敷き詰めた石の間です。
ここは通路だからと抜き捨てても、頑としてあとからあとから芽を出します。


以前、門を入ったすぐのところにマツヨイグサが我がもの顔にさいていたことがありました。
Iくんから、
「こんなところに月見草を植えている!」
と驚かれましたが、いえいえ、そんなところに植えたのではありません。勝手に生えたのを抜き忘れただけでした。


今年もさまようマツヨイグサ、抜いても抜いても生えてきています。









2 件のコメント:

かねぽん さんのコメント...

おはようございます。
家の近くの川原で初めてオオマツヨイグサを見た時の感動がよみがえりました。
その時1株だけ引っこ抜いて庭に植えてみたら、数年後には庭いっぱいに増えました。
今では除草剤のせいでほとんど無くなってしまいましたが、なんとか少しだけ子孫が生き残っています。
こんな美しい花を雑草と呼ぶ事は出来ません。

さんのコメント...

かねぽんさん
マツヨイグサたちが少なくなったのは、旅する性格と共に除草剤の影響もあったのでしょうね。
夜はあまり外に出ませんが、マツヨイグサには毎朝楽しませてもらっています。
18年前、ここに来たとき除草剤は家の周りだけ、控えめな感じで撒かれていました。それが土手に撒かれるようになり、今年は田んぼの畔を含めた一帯に堂々と撒かれていて愕然としました。犬がもうみんないなくなっていて、よかったなぁとさえ思いました。
労働を嫌うようになり、「売られている除草剤は安全だろう」と思い込み、マスクもしないで撒いています。
もとはみんなきれい好きだったはず、除草剤を撒かれた後は汚らしいけれど、だんだん慣れていったのでしょう。
それに比べれば、篠竹だらけの荒れた土地も、「よし!」です(笑)。
オオマツヨイグサ、長く見ていません。