家の東側の出窓の屋根と、西側の戸袋の屋根は、仕上げをしていませんでした。
そう雨が降り込まない位置なので、作業の優先順位が低く、ほかのことをしているうちに、下地のまま、あっというまに四年もたってしまいました。
しかし、いつまでも、放っておくこともできないので、工作室の基礎工事に夢中の夫に代わって、板金仕事は初めての私が、挑戦してみました。
まず出窓の屋根です。
材料の、銅葺き用の銅板は、厚さが0.3ミリです。
加工してみると、そうぺらぺら曲がらず、しかも道具としては、手、樫の棒、金づち、長いL鋼、短いH鋼などを使うだけで細工できる、ちょうどいい厚さだということがわかります。
銅板葺きのいいところは、しばらくは金ぴかですが、すぐにくすんで目立たない色になってしまうところです。
下からでは見えにくいところに、季節はずれの蝉の抜け殻が残されていました。
南側のコブシの木の近くの壁にはたくさんの蝉が登るので、毎年きれいに大掃除するのですが、東側に登っているとは、知りませんでした。
蝉の抜け殻と抜け殻のあいだに見える、梁にかぶせた銅板は、すっかり落ち着いた色になっています。
作業は何でも最後のおさまりが、一番難しいのですが、銅板葺きも例外ではありませんでした。最後の銅板をきれいにおさめようと、やり直すこと数回、とうとう今日中には仕上がりませんでした。
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