2011年2月4日金曜日

フィリックス





私は丸い小石を拾うのが好きですが、夫は大きな石に関心を寄せています。
ここは、筑波石や稲田石の産地に近く、石屋さんがたくさんありますが、道端に、石を積み上げてあるのを見るたびに、夫は、「いらないのかなあ」とつぶやきます。

我が家の庭の石は、そんな夫がもらってきたものばかりです。
この靴脱ぎ石も、「好きなだけ持って行っていいよ」と言われた石捨て場から拾ってきて、間に小石を配して、三つくっつけてつくったものです。




この大きな石も、石捨て場から拾ってきた石で、丸い石は、我が家の田んぼから出たものや、友人のSさんの土地から出てきたのをいただいた石です。




石がいっぱいあるのに、夫はまだ欲しがっています。

最近、造園業のKさんから、近くの道端に転がしてある石20個ほどを、全部もらうことになりました。私たちが来た頃にはもう道端に置いてあって、よく見えていましたが、今では篠竹がすっかり隠してしまいました。
「くれるって」
「お金は?」
「気持ちでいいって」
「気持ちって幾らぐらい?」
「まあ、二万か三万さ」

見えている石より大きいのもあり、夫は、「今度ユンボ(パワーショベル)を借りるときは、いつものコンマ1(0.1立米)は小さいから、コンマ2.5を借りなくちゃ」と、うきうきしています。




夫は、きみさんの石にも目をつけていました。
そして、今日聞いてみると言うので一緒に行ってみると、いい具合にきみさんが、庭に出した椅子に腰かけて、日向ぼっこをしていました。

「いいよ。あげるよ。石垣を積んでる途中でじいちゃんが亡くなって、南側も積むかどうか迷っているうちに、石垣を積んでくれた人も亡くなって、ほっぽりだしていたんだよ。持ってっておくれ。切った欅の枝を運んでもらうだけで三万もかかったくらいだから、石も捨てられなくて」
そういえば、石の横に、朽ちた欅の丸太も転がっていました。




きみさんの話を聞いているとき、足もとの砂利に半分埋まった、フィリックスを見つけました。拾いあげてみると、どこも壊れていません。裏返すと、マグネットになっていました。
マグネットが使えなくなって捨てたのかしらと、拾ってきて洗ったら、すっかりきれいになりました。




ためしに冷蔵庫につけてみると、マグネットもなんともありませんでした。



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