2010年4月7日水曜日

ソマリアのトゲ



乾燥地帯、半砂漠地帯の植物は、さまざまな工夫をして、生き延びています。
これは、ソマリアの半砂漠地帯の潅木のトゲです。ヤギや羊に食べられてしまわないように、ほとんどの植物は鋭いトゲを持ったり、ちょっとした毒を持ったりしています。
しかし、ヤギもしたたかで、トゲにはお構いなく食べ、しかも下の方に食べるところがなくなると、木に登って、食べたりするのですが。

このトゲは、長さが8センチくらい、太さが1センチほどで、中は空洞になっています。
1年に数回、しかも、ある時期だけにまとまって雨が降る地域に生えるこの植物は、雨が降ると、水分をトゲの中に蓄えて、あとの厳しい乾燥の日々を生きていきます。




私がソマリアを訪問したのはわずか1週間ほどでしたが、首都モガディッシュから田舎町のルークに行って帰るまでのあいだに、雨が降りました。
行きは、泥を厚くかぶって、まるでゴミの塊のようだった、道路沿いの潅木は、たった1、2日のあいだに葉を出して、帰り道は、どこも、柔らかな緑、緑、まるで別世界のようでした。

日本には四季があるように、地球上のどこにでも、季節の移り変わりがあります。それは、三季だったり、あるいは五季だったりするかもしれませんが、その移り変わりを利用して、動植物は、もくもくと命をつないでいるのです。

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