先日、仙台に行った折、旧知のHさんが宮城県南三陸町に連れて行ってくれました。
この写真、海まで空き地が広がっていますが、もとは家並みの続いた町でした。
地震のあった2011年3月11日に、南三陸町戸倉の児童や園児は、この高台に避難していました。学校や保育園が、低いところにあったからです。
ところがこの高台から、町に高い津波が押し寄せてくるのが見えました。この高台の、さらに高いところに五十鈴神社があるのですが、その神社のある丘の後ろ側の谷津にも水が回ったのを見て、みんなは急いで神社に駈け上りました。
みんなは、すんでのところで難を逃れました。手前が最初にいた高台です。
津波の高さは23メートルで、この鳥居まで到達しましたが、地元の住民も含めて、高台にいた190人余りは誰ひとり波にさらわれることなく、全員が助かりました。
そして、このお堂のある周りで火を焚いて、全員が寒い一夜を過ごしたのだそうです。
別の高台に逃げた方の中からは、多数の死者や行方不明者が出ました。
その五十鈴神社境内から、鳥居とそしてその下の高台を見降ろしたところです。
石段の左側には、細いヒノキが植えてありました。
石段を下りながら見ると、石段と土の境あたりに、おびただしい数の鱗片が落ちていました。
「何の木から落ちたのだろう?」
と見まわしても、ヒノキしかありません。
ちょっと赤みがかった、きれいな鱗片です。
右のヒマラヤスギの鱗片と比べると小さく、幅が3センチほどしかありません。
帰ってネットで調べてみたら、どうやらヒノキにも鱗片ができるようでした。もっとも、葉で区別することができませんでしたが、植えてあったのはヒノキではなく、サワラだったり、アスナロだったりしたかもしれません。
2 件のコメント:
春さん、
檜やサワラはこんなのできませんよ。
この形は、モミやウラジロモミのものだと思います。
Shigeさん
ありがとうございます。確かにウラジロモミの鱗片ですね。「何だろう?」と上を見上げてもヒノキしか生えてないし、ヒノキの実はいっぱい落ちているし、ヒノキの実と一緒に鱗片が落ちているのは、これまで見たことがないしと、混乱していました。もう少し上の方も注意深く見たら、ウラジロモミが生えているのが見えたかもしれません。何しろ、連れて行っていただいているのにいつも遅れ気味(笑)、そこいらを見まわしただけで、あわただしく去ってしまいました。
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