2012年12月7日金曜日

燈台もと暗し


我が家には古いプレハブを利用した仮設のゲストハウスがあります。遠い将来には、茅葺き屋根の「本」ゲストハウスを建てると夫は言っておりますが、実現するかどうかは、神のみぞ知るところです。


先日、客人があったので、仮ゲストハウスのテラスの掃除をしていたら、テイカカズラの種が落ちていました。
「いったい、どこから飛んできたんだろう?」
興味津々でしたが、その時は忙しかったので、どこから飛んできたかさがしてみることもせず、そのままになっていました。


後日思い出して、改めて周辺を探索してみましたが、蔓性の植物は見つかりません。というのも、アケビ、スイカズラ、フジ、ツタ、クズなど雑木に巻きつく蔓植物は、ちょっと目を離すとはびこるので、私がすぐ切ってしまうから、雑木林はすっきりしています。

テイカカズラは莢と実しか知らなかったので、木姿はどうかとネットで画像を検索してみました。
「あれっ」
花も葉も、以前母がくれた「ジャスミン」にそっくりです。

その「ジャスミン」は、
「植木が多すぎて困ってるのよ。掘って持って行ってくれる?」
と母に言われ、
「はいはい」
ともらって来たものです。
仮ゲストハウスのテラスの高さまでネットを張って、這わせておきましたが、根が切れていたのか、植えて数年は元気がなくて、やっと生きている感じでした。


植えた場所は完成した母屋から遠く、しかも物置、材木置き場、工事現場などの奥になっていて、泊り客があるとき以外はほとんど足を向けません。
知らない間に、「ジャスミン」は伸び放題に伸びていました。すだれを掛けて日除けにするための鉄パイプを登り、コナラにも巻きついています。


近づいてみると、実も生っていました。まぎれもなく、母の「ジャスミン」はテイカカズラでした。

先日、筑波山のブナの調査などしているNさんに、「今度山歩きをするときは、テイカカズラを見たいから連れて行ってください」、とお願いしていたのですが、なんと我が家にあったのです。


莢はちょうどはじけていました。


ただ割れているのもありますが、


細く裂けた莢の一部が、先端にぶらさがっているのもあります。






幸せな、燈台もと暗しでした。


6 件のコメント:

mmerian さんのコメント...

ジャスミンがテイカカズラに化けるなんてステキ!お母様もステキ!(^^)
テイカズラは実が熟すのに半年くらいかかるそうですね。
森を歩いていて、この綿毛を見つけると嬉しくなって拾い上げて飛ばしっこします。

ブナの森・・いいなぁ~。
いつか行ってみたいです。

さんのコメント...

mmerianさん
なんてことでしょうね。ジャスミンだなんて。匂いを嗅いでいましたよ。
昨日は風が強くて、収穫した莢をちょっとと思ってテラスに置いたら、みんな飛ばされてしまいました。
筑波山はブナ自生の南限のようです。我が家にも一本ありますが、もちろん植えたものです♪もうちょっと標高が高くないとダメみたい。ちなみに家は標高がたったの90メートルです。成長は遅いけれど、ブナは美しい木ですね。

kuskus さんのコメント...

犬の散歩で近くの青峰館の脇を歩いてるとき、見慣れない
綿毛のついた莢を見つけ何だろうなーと拾って帰りました。
春さんに会ったら聞いてみようと思っていたのですが、
なんと!今日判明。テイカズラの実だったんですね。
去年、同じ場所で青桐の、小舟に乗ったような実を見つけました。その時も、INAXの『旅する種展』を見た直後だったので、タイムリーな感じでした。

さんのコメント...

kuskusさん
よかったですね。kuskusさんご紹介のNさんがいらしたとき、テイカカズラの実を見せてたずねたら、「案外里近くにもありますよ」と言っていたのに、自分の家にあるとは(笑)。花は見たんだけれど、実を見たりしていませんでした。
でも、筑波山の散策、誘ってくれたらご一緒しましょうね。

kuskus さんのコメント...

はい、ぜひご一緒したいです。
でも、春さんのすばらしい庭でテイカカズラの花見もいいかも。

さんのコメント...

kuskusさん
はい。いまは物置の影に隠れて木姿も何もないのですが、お花見シーズンにはお誘いします♪
ジャスミンのように香りますよ(笑)。