2018年8月7日火曜日

ピンオークの明暗

昨日は、私の同級生だったHさんご夫妻、fb友のMさん母子、それにHさんの友人のTさんがいらっしゃいました。
Mさんはドイツに住んでいらっしゃいますが、今年になってfbを通じて、HさんとMさんがかつてはご近所に住んでいらっしゃった、しかも親しく付き合っていらっしゃったことが判明したばかりでした。それで、一時帰国しているMさん母子とHさんたちが我が家にいらっしゃったのです。
Hご夫妻とTさんは、我が家のあと、かねてからおうわさに聞いていた笠間のYさんの家にいらっしゃるとのこと、ご一緒しました。

Yさんは25年前に蚕小屋を手に入れました。
それを必要に迫られて、ときにはただ閃いて、ご自分の手だけで増築に増築を重ねたいらっしゃいました。全館秘密基地の匂いのする、探検するのが楽しい家で、木工室、機織り室、縫製室、ゲストルーム、露天風呂、陶芸の窯などなど、部屋は数限りなくありました。
庭のテラスの台が何かと聞くと、染色をするための台でした。何も習ったことがないというYさんは、見よう見まねで段通を織り、糸を紡いで布を織り、食器やオブジェを焼き、絵を描き、字を書き、家をつくり、押しも押されもしないマルチ人間でした。ただ、本職は何か、最後まで分かりませんでした。
お連れ合いのお話では、
「また、思いついたんだけど」
と増築を持ちかけられるとドキッとしたものですが、出来上がってみたらいつも違和感がなくて、前よりよくなったと思えたとのことでした。

欲しいところに窓を開け、つくりたいものをつくって、玄関の位置も何度も変わったようでした。


Y家の庭は北東に開けている、見事な苔庭でした。
出てくる苔を、その間に伸びる雑草の上の方だけ刈ってやっていたら、だんだん育ったそうでした。
とくに、朝陽が当たる時が素敵だそうです。


大きな木を通して、はるか向こうの山並みが見晴るかせます。
大木の葉は、カシワのように大きなものでした。でもカシワとは木姿が違います。
訊くとピン・オークで、畑地で何もなかったところに、二十数年前に小さな苗を植えたものだそうです。
 「えぇぇ!」


笠間は我が家あたりより気温が低く、冬はマイナス7度くらいになるそうですが、それにしても、ちっとも育たない我が家のピンオークとは大違いです。

今朝、我が家のピンオークを見てみました。


もう5年も前に植えたのに、探すのに苦労するほど育っていません。
いつも、草刈りの時には、切らないように目で探しながら刈り払い機をつかいますが、まじまじと見ると、茎がおかしいことに気づきました。


イノシシに掘られたものの、何とか持ちこたえたのでしょう、曲がりに曲がっていました。
これでは大きくなりようがありません。


イノシシは昨日も来ていました。


そして、今朝も来ていました。
  

マルチ人間のYさんの家の、見事に変身した蚕小屋の食卓で、刻々と暮れていく景色をもう一品のごちそうに、おいしいお食事をいただきました。








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