昨年の9月4日、
「売りものにならないぶどうを集めておくから、よかったら取りに来て」
と言われて、おおばぶどう園に行き、ぶどうを洗ってジャムをつくるばかりになっていた午後、いちじくを採ろうと高い脚立に登り、脚立ごと倒れて背骨を損傷して、三週間ほど入院しました。
それ以来、一度だけぶどうジャムをつくりましたが、残りのぶどうは冷凍庫にしまったままでした。
入院していたのはいちじくの季節でもあり、夫はいちじく好きの私のために毎日いちじくを冷凍し、冷凍庫の中はぶどうといちじくで占領されていました。
退院当初は何もできませんでしたが、しばらくしてから少しずつ、いちじくやぶどうのジャムをつくりはじめました。一度につくろうにもビンが足りないこともありましたが、あまり砂糖を使わないので、冷凍のままの方が長持ちするのではないかと、少しずつつくったのです。
ぶどうは、いちじくジャムより手間がかかります。そのため、ついつい面倒で後回しにしていましたが、思い立って残りのぶどうを全部ジャムにしました。
3キログラムありました。
まず、皮と中身にわけます。
私が入院したときは夫もぶどうどころではなく、やっと冷凍したのは数日後でした。そのため、傷んでしまったものもありましたが、ほとんどだいじょうぶでした。
解凍したので、ちょっと水っぽくなっていて、煮る前に砂糖をまぶしておいて水だしする手間が省けます。
全部皮がむけたら、種を取り、種を取ったぶどうは、二つか三つにちぎって鍋に入れます。
普通、皮は色出しのために、布の袋か何かに入れて中身と一緒に煮るのですが、友人が夏ミカンジャムをつくるとき、種を別に煮るのに習って皮を別に煮てあとで一緒にします。皮だけでなく種も煮ます。
皮はぶどうの美しい色を出すためですが、種はペクチンを取るためです。少量(全体の4分の1ほど)の砂糖も入れて、10分ほど煮て漉し、煮汁をぶどうの鍋に加えます。
皮と種を煮たものは笊で漉しただけでもいいのですが、色がもったいないので、布袋に入れて絞ります。
ぶどうの中身と砂糖を入れた鍋に、皮の煮汁を加えると、とたんにおいしそうな色になります。
砂糖は全体の三割弱、ぶどうが3キログラムでしたから、850グラムほど使いました。あと、レモンの搾り汁も、二個分ほど入れてあります。
3キログラムのぶどうから、これだけのジャムができました。
おおばさんに、やっとおすそ分けできます。
2 件のコメント:
美味しそうなジャム!そして布袋が素敵な草木染めになっていますね。お酢等で媒染してみたらよいかも..
sekineさん
素敵な色でしょう!私もどうして昔の人はぶどうで染めなかったのかと思いました。でも、洗ったら薄水色になりました(笑)。もちろん媒染していませんが。
昔、日本でも紫色は高貴な人のまとう色でしたが、ローマ帝国でも皇帝だけが紫のマントをはおり、「紫をはおる」=皇帝を意味していました。紫草にしろ紫貝にしろ手に入りにくかったり、染め物の工程に手間がかかったり大変だったのでしょうね。
今年の秋、ジャムをつくったら、焙煎してみます♪もうくずぶどうをいただく気満々ですね(笑)。
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