2016年11月30日水曜日

色が珍しい

 
台湾土産のピーナツをいただきました。


見たところ、何の変哲もありませんが、割るとびっくり!薄皮が黒いのです。
しかも、実の入り方に無駄がない、隙間なくびっしりと入っています。
四つ入りもたくさんありました。


薄皮をむいてしまえば、普通のピーナツですが、びっしりと詰まっているので、どれもいびつな形をしています。そして、割れずにむくのが難しい。
ばらばらになってしまうので、バターピーナツとかには使えそうにありません。


ピーナツは、南アメリカのアンデス山脈の東麓が原産とされている、マメ科植物です。
そこから、南米各地、カリブ海諸島、メキシコなどへ伝えられ、コロンブス以後は、いろいろなルートを通って旧大陸へと運ばれ、ヨーロッパへは16世紀に、日本には19世紀に伝えられました。
台湾のピーナツは、どんなルートで入ってきたものでしょう?


三島土産の人参セットです。
見たときは、人参と大根セットだと思ってしまいました。
一番大きいのをジャガイモ、玉ねぎ、ベーコンと煮てみました。ベーコン以外はどれも同じ色なので、面白い煮物ができました。
 
 
江戸時代に日本で栽培されていた東洋系長人参の根の色は、『和漢三才図会』には、赤、紫、黄、白と紹介されています。
ところが「人参豆知識」には、現在は赤い人参と、黄色い沖縄島人参しか在来種は残っていないと書かれています。
ということは、この三島の人参も、フランスなどヨーロッパの種を使って育てているのかもしれません。






2016年11月29日火曜日

いただきもの


長々と書いてきた「福井報告」も「お土産編」で終わりです。
上はヒッコリーの実、北海道ののらさんからいただきました。
ヒッコリーは北米原産のクルミ科の高木、実が食べられます。


のらさんからのヒメグルミ。
ヒメグルミは、逗子で拾ったことがありました。


やはりのらさんからのアカカシのどんぐり。
はかまが帽子のようで、何とも言えず素敵です。

追記:
のらさんから、アカカシではなくアカナラだとの指摘をいただいたので訂正、アカナラです。


ことまるさんからいただいた、漂着物のチャンギ(朝鮮将棋)の駒と、100円ショップで5粒100円で売られていたパラゴムの実で手づくりされたストラップです。
チャンギの駒は、今回のビーチコーミングでも拾われた方がいました。船上で遊んだのが落ちたものか、負けて悔しまぎれにぶちまけたものか、浜には驚くほど寄るそうですが、日本の将棋の駒は、全く漂着しないそうです。


パラゴムの種は、その昔、イギリス人がアマゾンから隠し持って帰り、植民地であったマレーシアで栽培して、やがて唯一の生産国だったブラジルに打撃を与え、世界でゴム産業が盛んになったという、伝説の種です。
もとは、熱帯多雨林にしか育ちませんでしたが、品種改良が進んだのか、雨季と乾季がはっきりした、赤道から離れた場所でも育つようになり、パラゴムのプランテーション化では、カンボジア、タイ、ラオスなどたくさんの場所で、住民との問題を引き起こしています。

元々、東南アジアは土地面積のわりに人口が少なく、伝統的には、土地登記の必要がありませんでした。ところが、近代になって土地登記がされるようになり、それを知る位置にある都市人が、勝手に目をつけた土地を登記して、所有権を主張するという問題が至る所で見られます。登記をしていない、登記を知らない、あるいは登記にかかる費用を負担できない人たちが、住んでいるところを追われてしまうのです。
また、タイのように、外資がパラゴムの栽培を奨励し、田んぼ、畑、森林などをパラゴム園に変えさせる動きも活発になっています。
パラゴムの栽培は、人々から土地や食物生産生活を奪うという社会問題と、植生を単一化させて、地味を奪ったり気候を変えたりという環境問題の、両方を引き起こしているのです。


これはろっかくさんからいただいた、「まめに」という糖衣をまとった大豆、美味しくいただきました。


そして、Shigeさんにいただいた、鹿の角です。
Shigeさんをはじめとして、みなさん、福井での楽しい時間をありがとうございました。







2016年11月28日月曜日

ガラス浮き


Shigeさんにいただいた、シリンダー形のガラス浮きです。
こちらは、漂着物ではなく、10月に北海道で漂着物学会があったとき、小樽の浅原硝子でを訪ねて吹いていただいたものだそうです。
一緒にいただいた、『プカプカ通信159号』は、Shigeさんの「小樽・浅原硝子訪問記」で、浅原硝子の工場の見取り図やたくさんの写真とともに、シリンダー浮きをつくる工程が詳しく書かれていました。


かつては、大きなシリンダー浮きもあったようですが、浅原硝子に現存するシリンダー浮きの型は、約15センチと約12・5センチの二種類だけだそうです。
 

型の内側に濡らした新聞紙を貼りつけ、熱したガラスを用意して、型の中に入れます。
そして、もう一人の人が型を閉じてから、型の中で吹き上げるので、シリンダー浮きをつくるには、吹く人のほかに、型を閉じたり開けたりする人が必要になります。


型を閉じたところです。


以前は、材料としてはガラスビンなどをリサイクルして使っていましたが、今は蛍光管のカレットを使っているそうです。


我が家のシリンダー浮きは、いただいたものより少々大きめ、拾ったものではなく、ずいぶん昔に、シリンダー浮きとは知らないで、骨董屋さんで買ったものです。


元はと言えば、これも漂着したものかもしれませんが、糸が残っています。
とてもきれいに掛けてあるので、真似て見ました。


漁師さんたちはきっと、目にも留まらぬスピードで、糸を掛けていたに違いありません。


こちらは、韓国製のガラス浮き、Shigeさんが浜で拾われたものです。
「韓国製はいびつなんだよ」
見ただけではそういびつに見えませんが、触ってみると、あまり丸くなくてでこぼこしているのが、よくわかります。
  

Shigeさんの家では、庭にガラス浮きをごろごろさせていましたが、私には到底考えられないことです。


我が家では、ガラス浮きには最大級の敬意を表して、古い籠やら、古いボトルラックやらに入れて、大切にしています。






2016年11月27日日曜日

漁具、いろいろ

福井のビーチコーミングの教室が開かれた午後のこと、浜を歩いて拾ったものでモビールをつくる時間に、大きな箱が二つ用意されていて、その中のものは何でも使っていいと言われました。
箱には、昨冬に大量に寄ったというアオイガイを目玉に、いろいろな貝、骨、プラスティックフィギュアなどなど、Shigeさんが、このあたりの浜で拾われたものがいろいろ入っていました。


モビールの材料として入っていたこの板は、糸巻きのようでした。
漁をするとき、漁網は引っかかったりして破れ、船の上でも修理しなくてはならないことがあります。
そんなときのために、糸(と言っても漁網用の太めのもの)をこの糸巻きに巻いておいて携帯するのだろうと思います。


これは、のらさんから、モビールの材料にしようと拾ったけれど、使わなかったので要らないともらった、韓国製の網針(あばり)です。
25センチとかなり大きなものなので、ざっくりとした、太めの糸の漁網を編むのでしょう。
竹の網針は、以前つくってみたことがありました。


こちらは、坂尻の浜に転がっていたけれど拾わなかった、ボンテンです。やはり、韓国製だそうです。
ボンテンは浮標で、刺し網や延縄の目印として使うもの、網につけるとこのように立ちます。


何でも喜んでもらってしまう私を、Shigeさんは面白がっているようでした。
別れ際に、
「これ、いる?」
と車のトランクからとりだしたのは、手づくりの潜行板でした。
「いるいる」

潜行板は曳き網漁で使うものですが、バランスよくつくると、文字通り海中に沈み、魚が掛かって引っ張られると、ひっくり返って、魚ごと海上に浮上してくるという、優れものらしいのです。
これは手製ですが、いまはもちろんプラスティック製の既製品がおもに使われています。


潜行板には「柚志 広野丸」と書いてあり、柚志は、京都府京丹後市丹後町にあります。
潮に乗って、若狭の浜に流れ着いたものなのでしょう。

南浜名湖遊び隊!より

カツオ漁を潜行板を使ってやっている写真がありました。


糸巻きと網針にたこ糸を巻いてみました。
巻いていて気づいたのは、網針は思いのほか使いやすそうなこと、よくしなるし、なめらかで引っかかることもありません。漁師さんたちは、竹の網針からプラスティック製の網針になって、さぞかし喜んだことだろうと思われました。
カンボジアで竹製の網針を見ましたが、その美しさは、プラスティック製とは比べものになりません。いつか、日本の竹の網針も見てみたいです。







2016年11月26日土曜日

日本海のものたち


福井の坂尻の浜で、ナミマガシワ以外に拾った貝たちです。
右の二つ、アコヤガイは、小学生のときから名前を知っていましたが、初めて見ました。


カニの甲羅。


実は、食見の浜で拾いました。
福井の山には、かつてたくさんのアブラギリが植えられ、灯油を採っていたそうです。山は、海岸に迫っていて、あまり平野がありません。そのため、今では収穫されなくなったアブラギリの実は海へと転がり落ち、浜辺に打ち上げられます。
食見浜では、アブラギリの実が、貝ラインに沿ってほぼ途絶えることなく並んでいるくらい、たくさん見られました。
あとはクルミです。一つだけ、混じっているのは椿でしょうか。
黒くて丸い種は、アブラギリの種です。


人工物たち。
鏝の柄は、湿っていたときは木目がとっても素敵だったのに、乾いたら、ただの木になってしまいました。金属部分を取って燃やしましょう。流木は青い、美しい炎を出すということです。
フォークは、カップヌードルに付属しているものです。


折って入れてあるのを、伸ばして使います。


康師傳(康師傅控股有限公司、カンシーフー)は、インスタントヌードル、飲料、お菓子などつくっている、中国における最大の台湾企業で、台湾の主要な食品会社でもあるそうです。

 
タイのカップヌードルにも、同じようなフォークが入っていますが、これを真似したのでしょうか?


スーパーボール。丸いものには目がありません。


ビー玉は、kinさんが拾われたもの、うらやましそうに写真を撮らしてもらったからか、いただいてしまいました。
波に押され、砂に打ちつけられて、表面はすっかり光沢を失っています。


もともと、つや消し加工したビー玉や、遊び過ぎてつや消しになったビー玉は持っていますが、漂着ビー玉は、初めて手にしました。







2016年11月25日金曜日

プラスティック浮き

いやはや、プラスティックでもなんでも浮きが好き、見たら拾ってしまいました。すべて食見の浜で拾ったものです。


「オレンジ浮き」は、上から順に、何も印がないもの、順源(SHUNYUAN)浮標と陽刻のあるもの、船牌浮標、太陽浮標、そして玉塑商標塑料浮子です。
どれにも、簡体字は見られません。台湾のものなのか、中国でも簡体字ではない文字を使うのか知りませんが、一番下のは「中国制造」と陽刻がありながら、簡体字が使われていません。

オレンジ浮きは、以前にも拾ったことがあるので、太平洋側でもよく見るものと思っていました。ところが、浮き箱をのぞいてみたら勘違いだったみたいで、浮き箱の中には太陽浮標が一つあっただけでした。
「浮標」と「浮子」は、何が違うのでしょうか?


この浙江省の浮きは、太平洋側でもよく見かけます。


そしてこれも、お馴染みの浮きです。
二つは無印、一つだけハングルの陽刻です。


ビーズのような形の浮きは、茨城の海で見るのはたいてい、レンガ色をしたものです。
特に、下のハードプラスティックのもの、日本の漁でも使われているそうですが、これまで馴染みがありませんでした。オレンジ色もありましたが、モビールで使いました。


ルアー(釣り)の浮きは、いろいろ拾いました。
二つはモビールに使い、まだ針がついたのや糸が絡まっていたのは、拾ってから捨てました。
一つの浮きにたくさんの針がついていて、鳥の足に絡まるかもしれない、危険なものでした。








2016年11月24日木曜日

ナミマガシワ三昧

福井で、ビーチコーミングの教室が開かれた朝、食見海岸に行く途中で、坂尻の浜に連れて行っていただきました。


坂尻の浜には、貝が寄っていました。


小さくて、極々薄いナミマガシワが、桜の花吹雪のように寄っているところもありました。

のらさんと私は、顔もあげず、ひたすら拾いました。もっとも、私はナミマガシワを拾っていましたが、のらさんは別のものを拾っていたかもしれません。
貝は小さいので、砂も一緒につまんでしまいます。家に帰って洗ってみたら、拾ったはずのない微小貝が、勝手に混じっていました。


これが、坂尻の浜で、10分くらいの間に拾った貝です。
タカラガイ、マクラガイ、アコヤガイもありますが、ほとんどはナミマガシワです。ナミマガシワだけで、100以上ありました。


普通ナミマガシワは、死んでも右殻は岩から容易に離れず、左殻だけが打ち上げられるそうですが、どうしたこと、右殻の一部がくっついたままのものが、たくさん落ちていました。
半分以上が、こんな姿です。


そして、Shigeさんが、右殻もついて、死体が入っているのまで見つけてくれました。
大きな孔は、足糸孔です。


この右殻の孔から足糸を出して、ナミマガシワは、岩などにくっついて一生を暮らします。


小学校の一年生の夏休み、叔父の暮らしていた因島の隣りの島でひと夏を過ごしたとき、初めてナミマガシワを拾いました。
その美しい色とともに、中の不思議な模様にも魅せられて、長い間とっておいたのを思い出します。


さて、午前中のビーチコーミングが終わって、午後の工作の時間になったとき、のぶさんが、工作の足しにと広げてくださったのが、大量のナミマガシワで、中に美しい黄色のナミマガシワがありました。
骨女子ののぶさんの生家は、若狭塗り箸を生業にしていて、すぐ裏が海で、そこでは大きなナミマガシワがザクザクと拾えるそうです。

坂尻の浜で、私も黄色いナミマガシワをいくつか拾いました(お盆の写真の左下の方)が、こんなにたくさん、まとめて見て、みんなびっくり。工作に使わないで、あかずきんさん、のらさん、ろっかくさんなどと、分けていただいてきました。
分けていただいたのがこの量ですから、びっくりです。


右二つが、のぶさんにいただいたナミマガシワがの大きいのと小さいの、左二つが坂尻で拾ったナミマガシワの大きいのと小さいのです。
一番小さいのは、桜の花びらくらいです。