ひじきを食べたいとき、よく人参と炒めます。
油揚げ、豚肉など入れればよい味になりますが、いつも油揚げがあるわけでなく、豚肉も、他のおかずとの取り合わせを考えると、いつもというわけにもいきません。
もどしたひじき、もどしたしいたけなどと、千切りにした人参を炒めると、人参だけぴんぴんと堅いので、柔らかくなるまで時間をかけて煮ていました。
でも、おいしさがいまひとつです。もしかしたら干物の中にあって、人参だけが生で、干したものではないからかもしれません。
「干しにんじんはあっただろうか?」
大根、人参、筍など、干す時は張りきってたくさん干しますが、すぐ食べるのに飽きてしまいます。そして、きちんと仕舞うと、あることを忘れて次のシーズンが来てしまったりします。
「人参を干せばいいんだ!」
よいことを思いつきました。
タイやカンボジアの人は、焼く前に、肉を天日干しすることがあります。カンボジアでは屋根の上に、笊に入れて肉の塊をよく干していて、それを猫が狙っていました。
それでも、性懲りもなく干しているので、呆れたものでした。
タイでは肉にニンニクをつぶしたものやナムプラーをすり込んでから干して焼くと、とてもよい風味が出ました。
さて、半日干したにんじんはしんなりします。
もどしたひじき、しいたけと干した人参はごま油でさっと炒めて、みりんと醤油だけで味つけします。人参が生のときには、長く調理するためにお酒やしいたけのもどし汁を加えて煮ていましたが、その必要もなく、あっという間に出来上がります。
やっと火が通った状態で、ひじき、人参は問題ないとしてしいたけはいかがなものかと味見してみます。
食べられます。美味美味。
天日は人参に、いったい何を加えてくれたのでしょう?
味は数倍深くなっています。大発見でした。
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