2011年1月11日火曜日

大根干し





昨年暮れに、友人のOさんに大根をいただきました。
ご近所で、農家の方が、おでんの大根の契約栽培をしているのですが、規格外の大根ができたからと、たくさんくださったとのことでした。




大根は、ほぼ同じ長さで、ほぼ同じ太さです。どこが規格外なのでしょう?
先端がまっすぐではなくて、どれもわずかに曲がっていますが、これが問題だったのでしょうね。




陽の光と、風で、2キロ近くあった大根は、だんだん痩せてきました。




十日余りで、とうとう150グラムほどになりました。




小口から薄く切って、洗って熱湯を掛け、




ビンにつめて、しょうゆ、砂糖、酢、みりん、とうがらしを煮立てて冷ました液をかけました。
おいしい、はりはり漬けができるでしょうか?



2011年1月10日月曜日

三つのワッシャー





ときおり散歩する道に、ワッシャーが埋め込まれているのは、ずいぶん前から知っていました。
何故?
ポワロよろしく、いくら考えても、わかりません。




すぐ近くにあと二ヶ所、ワッシャーが埋め込まれていました。
道路工事に携わった人が、30年も前に落としたのでしょうか?




そのうちの一つがとうとうはずれて、数年前から、道の脇に転がっています。
はずれたワッシャーは、ときおり通る車に踏まれなくなったのか、錆びてきました。

いつも見るワッシャー。
なににするわけでもないのに、はずれたのを、拾ってきてしまいました。


2011年1月9日日曜日

木の香り



我が家は、柱や梁、木の壁や床は杉です。
材木屋さんが一年間、自然乾燥してくださった、八溝(茨城県の北部)の杉でつくりました。




ただし、基礎コンクリートの上に渡してある土台と、




土間の床に敷いた木レンガと、




お風呂の壁は、水に強い檜を使いました。

杉はほとんど匂いませんが、檜は長い間、いい香りをただよわせていました。




散歩の途中で拾ってきた檜の実です。
全然匂いませんでした。




同じく拾ってきた杉の実は、とてもいい匂いがしました。
「へぇー、杉が匂って、檜が匂わないんだ」

数日後、杉の実を嗅いでみましたが、無臭になっていました。
杉の実は、落ちてすぐのときだけ、匂ったようでした。

鉋や鋸を使っていると、杉も檜も、そしてさわらや欅も、それぞれ独特の匂いがします。解体現場からいただいてきた、古い松でさえ、削れば匂います。

それは、大工仕事の楽しみの一つです。




2011年1月8日土曜日

この莢、好きです



毎年、山芋の蔓や葉っぱはよく見かけます。




11月になると、隣のちよさんの、隣町に住んでいる下の息子が、必ず山芋掘りに来ます。
昨秋は、装備を一段と整えていました。まるで、プロみたい!

むかごも、そこそこ見かけます。ちよさんの下の息子があたりの山芋を掘っているせいか、あまりたくさんは集まりませんが、それでも、一度はむかごご飯を炊けるくらいは集まります。




で、わりと見かけないのが、山芋の実というか、種の殻というか、あのかさかさした、クローバー型のものです。好きなのに...。




今年は、久し振りに見つけました。
キウイ畑のまわりの生垣に絡まっていました。
これは、大切にしていてもつぶれて、すぐぼろぼろになったり、つぶれなくても、埃まみれになってしまう、取って置きにくいものです。

でも、性懲りもなく拾ってきてしまいました。





2011年1月7日金曜日

ヒメクチナシ





漢方薬局のKさんの庭の、生垣のヒメクチナシ(Gardenia jasminoides var.radicans.)の実をいただきました。

クチナシ(Gardenia jasminoides var.grandiflora.)やヒメクチナシの原産地は、日本や中国など、東アジアですが、ヒメクチナシは温帯だけでなく、熱帯(東南アジア)でも見られる、数少ない木の一つです。
私がほかに、熱帯でも温帯でも見た木といえば、ざくろ(Punica granatum、西南アジア、あるいは地中海原産)と、夾竹桃(Nerium indicum、インド原産)でしょうか。

もちろん、サルスベリとオオバナサルスベリのように、同じ科の木で、似たものはたくさんあります。
そして、標高は、どちらも同じくらいの、どちらかといえば低いところに生えている木を比べてのことです。

もっとも、最近では、私もライチーを戸外で育てていますし、パパイヤ、アボカドなども温室なしで、このあたりでも育つかどうかなどと言っているのですから、そのうち、熱帯と温帯の双方で見られる木はもっと増えるのかもしれません。




クチナシは、黄色い色に染めるのに使います。
我が家では、もう何年もお正月のきんとんは、母からもらう、長野県小布施の栗きんとんに決めていて、自分でつくっていません。ですから、今年もクチナシの出番はありませんでした。

クチナシを煎じて飲むと、黄疸や肝炎に効きます。やはり肝臓に効く、黄色い色素のウコンと同じかしらと早合点しそうになりましたが、クチナシの色素はクロチンで、ウコンの色素はクルクミンだそうです。




『原色牧野和漢薬草大圖鑑』に載っていた処方で、煎じてみました。約5グラムのクチナシに、水は400ccです。
ちょっと甘酸っぱいような、癖のない、飲み易いお味でした。


2011年1月6日木曜日

モチ




農家の、生垣(いきぐね)に、このあたりでは、たいていモチノキが使われています。
一年中緑が美しく、成長が早すぎることもないので、形が取り易く、手入れのし易い木です。





ずいぶん高い生垣もありますが、厚みは薄めです。人の目は遮るけれど、風は十分通すようにできているのです。




そのモチノキに、毎年ではないけれど、赤い可愛らしい実がつきます。
鳥が大好きで、食べられてしまう実も多いのですが、生垣の下に、実が落ちていることもあります。




直径が1センチほど、外皮が割れると、薄い殻を被った種が入っています。




殻の中はこんな感じです。
管理し易いといっても、いつもきれいに刈り込んでおくのは大変だと思いますが、このあたりでは、植木屋さんを頼まないで、たいてい、家の人が自分で刈り込んでいます。





2011年1月5日水曜日

トラツグミ



また、無学をさらけ出してしまいました。
昨日の鳥は、トンビのヒナではなくて、トラツグミでした。
コメントくださったShigeさんが小さいころ、お隣のおじさんが捕まえて食べていたという、美味しい鳥だったのです。
常々、狩猟採集民に憧れ、尊敬もしている私としては、やっぱり食べてみました。

学校では、狩猟採集民が、発展して農耕民になり、そしてもっと発展して都市労働者になってきたと習いました。しかし、生きるための知恵を、個人の中にもっとも蓄積しているのは、狩猟採集民です。

私だけでなく、誰でも努力すれば農耕民にまでは、なんとかなれるでしょう。しかし、狩猟採集民になるのは、遠い道です。ほぼなれません。
では、狩猟採集民が、都市生活者になることは?それは、実に簡単なことです。私たちは、その方向に移動して来ました。

サラワクの熱帯林の中を、プナンの人たちやカヤンの人たちと歩きながら、「私たちは発展したのではなくて、退化したのだ」と、確信したものでした。生きる(=食べる)力が、すっかり弱くなっています。生きのびるための、何の智恵も持っていません。




というわけで、埋葬したトラツグミを掘り出してきました。霜が降りていて、土は硬かったのですが、鳥はまだ柔らかでした。
Shigeさんのご指南どおり、胸郭から皮をはぎました。
ここまでくれば、もう見慣れた「お肉」です。
そのあと、開きました。




みりん醤油で食べるのも美味しそうでしたが、タイの懐かしい、田ネズミを食べるときの味で食べてみることにしました。
すりおろしたニンニクをたっぷり塗りつけて、ナムプラーで味をつけ、




犬猫、カラスなどにとられないよう、覆いをして、天日にほぼ一日干しました。






そして、オーブンで焼きました。美味しそうに焼きあがりましたが、




小さいものです。
セリやキャベツなど生野菜も用意して、トウガラシ、ニンニクを叩いたものに、ナムプラーを入れたタレもつくりました。
とても美味でしたが、肉が少なく、レバーみたいなものが異常に大きかったというのが印象でした。雀を食べたことがあったのですが、どんなだったか、やっぱりレバーが大きかったのか、全然覚えていません。

そうそう、東北タイ風に、もち米も用意しました。