我が家の周りには、雉がたくさんいます。
一昨日も、道を歩いて渡っていた雉が、車が来て危険だと一旦引き返し、再び歩いて渡ろうとしているのを見ました。反対方向から来た車に轢かれそうになりましたが、直前に飛び上がって無事だったので、胸をなでおろしたばかりでした。

今朝、居間のガラス窓の前に犬がいました。
どうも猫と遊んでいるのではなさそう、目を凝らして見ると、犬の鼻先になにかあります。オスの雉でした。

何が起こったのでしょう。
歩くのが得意な雉がガラスにぶつかるはずがありません。左胸にちょっと傷がありましたから、猫にやられたのかもしれません。かわいそうなことをしました。
祖父母と一緒に暮らしていた小さいころ、知り合いの猟師さんがよく、捕まえたばかりの雉やうさぎを持ってきました。食糧難の時代でしたが、祖母はいつも固辞していただきませんでした。
ここでも、雉撃ちの猟師さんが、家の周りをうろうろしていたこともありましたが、最近来なくなって、ほっとしていたところでした。
「雉も鳴かずば撃たれまい」ということわざがありますが、雉はよく鳴き続けることがあります。そのたびに、襲われはしまいかとはらはらしていましたが、身体が大きいし、人家の近くに棲むなら、それなりの知恵と覚悟も持っているのではないかとも思っていました。
しかし、この雉はちょっと油断しすぎたようでした。
まだぬくもりがありましたが、咲きはじめた桃の木の根元に埋めてやりました。
