
八郷から、西の山を超えると、そこは関東平野の東端の町、真壁です。
真壁は古くから石の町として栄え、中国からの輸入石が主流となった今でも、石屋さんが並んでいます。
久しぶりに石屋さんを訪ねました。
痛ましいことに、どの石屋さんにも、倒れて首がとれた観音さまや、お地蔵さまが、積み上げてあります。5メートル以上あるような観音さまも、無残に倒れていました。
地震のとき現場にいたら、さぞかし恐ろしかったことでしょう。
気弱な私は、首のとれたお地蔵さまを撮したりする勇気がありません。
やっと壊れた燈籠のパーツだけ写真に撮りましたが、これでは惨状は、全然伝わりません。

どの石屋さんも、まだ余裕が無いのか、石が散乱したままで、小石なども袋からこぼれ落ちていますが、石を拾うのが好きな私も、さすがに石屋さんの庭先で、拳大の石を拾うのははばかれます。
「泥棒」のようだからです。
そこで、夫が用を足している間、花の写真など撮っていましたが、

指の先くらいの小さい石なら、許されるかしらと、拾ってしまいました。
スパイラルに消えた白い線、中がどうなっているのか不思議です。

この石は、白い線の上下に、細い黒い線が見えるけれど、これも堆積したのかなあ、なんて見ていると、夢が太古に広がります。