「これって、なんか見たことがあるような?」
そう思っているうち、ふと我が家の庭や林の中に生えている植物が、カラムシではないかと気がつきました。
どこにでも生えていて、刈ってもすぐ大きく育ち、いつも邪魔にしていた植物でした。
『日本の野草』(山渓カラー名鑑、山と渓谷社、2009年)でカラムシを調べようとすると、イラクサ科カラムシ属の植物は、アオカラムシ、ヤブマオ、コアカソ、アカソしか載っていません。
そして、アオカラムシは栽培種のカラムシが野生化したものとの説明があります。また、母種のカラムシには葉の裏面に綿毛が密生しているが、アオカラムシには綿毛がないとも書いてあります。
あたりに生えているものには、葉の裏に綿毛が生えているので、カラムシだと思いますが、ヤブマオの可能性も捨てきれません。ただ、花の写真を見ると、カラムシの花に似ていたと思いますが、まだ花の季節ではないので定かではありません。
石を置いてあるので、刈り払い機を使うことができず。手で刈ろう刈ろうと思っていながら手が回らなかったところのは大きく育っています。
また、我が家の下の公道の脇には、アカソがたくさん生えています。
ここの梅林は、かつてはよく手入れされていましたが、いまは放置されてしまったので、眠っていたアカソが出てきたのかもしれません。
先日、道端だけ草を刈ったのですが、アカソだけは刈らないで残しておいたものです。
アカソは茎が赤いのが特徴で、『編布(アンギン)の発見-織物以前の衣料』( 滝沢秀一著、つなん出版、2005年)には、アカソの繊維も糸として使われていたと書いてありました。
日本での木綿の歴史は短いものです。
木綿以前は、身の回りの植物から繊維を採って衣類がつくられました。
もしかしたら縄文の頃から、宿根草であるカラムシやアカソたちは、ここに生え続けていたのでしょうか?
古代人がとても身近に感じられます。
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